ニュース

より人間に好かれる受け答えをするAI「GPT-4.5」。API利用料はGPT-4oの30倍

知識範囲が広がった一方で、幻覚が減ったGPT-4.5

 OpenAIは27日(現地時間)、やり取りがより自然に感じられるというAI「GPT-4.5」を発表した。現在はChatGPT ProユーザーおよびAPIを使用する開発者向けに、研究プレビューとして公開している。来週にはPlus/Teamsユーザー向けにも展開し、さらにその翌週にはEnterprise/Eduユーザーも利用できるようにする。

 同社は現在、モデルが反応する前に思考を行なうスケーリング推論を用いたモデル(OpenAI o1やOpenAI o3-miniなど)と、教師なし学習モデルの2種類を用意しており、GPT-4.5は後者に相当する。

 GPT-4.5は、コンピューティングとデータのスケールアップ、およびアーキテクチャと最適化のイノベーションを取り入れ、Microsoft Azure AIスーパーコンピュータでトレーニングされた。これにより、より幅広い知識と世界に対する深い理解を備えつつ、幻覚が減り、幅広いトピックにわたって信頼性が向上した。

 また、より小規模なモデルから得られたデータを使用し、大規模で強力なモデルをトレーニングできる新しいスケーラブルな手法を開発。これにより操縦性やニュアンスの理解が向上し、自然な会話が実現できるという。実際、人間によるテスト調査ではGPT-4oよりもGPT-4.5を好む割合の方が多かったとしている。

人間に好かれる回答を行なうGPT-4.5

 応答する前に思考するOpenAI o1やo3-miniとは強みが異なるが、GPT-4.5の方がより汎用的で賢いとしている。また、安全面の向上においては、GPT-4oで使用された従来の教師あり微調整(SFT)と、人間からのフィードバックによる強化学習(RLHF)手法を組み合わせた、新しい教師あり学習手法を使用してトレーニングした。

 なお、API利用料は、GPT-4oが1M入力トークンあたり2.5ドルなのに対し、GPT-4.5は30倍の75ドルとなっている。

料金表より抜粋