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CIO、モバイルバッテリを自主回収/返金。発火調査でセルの不備が発覚

 CIOは、同社製のモバイルバッテリ「SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & Cable」について、一部製造ロットのバッテリセルに不備があるとして、自主回収および返金を実施すると発表した。

 対象となる製品の型番は「CIO-MB20W2C-5K-EX01-WH」、「CIO-MB20W2C-5K-EX01-BK」、「CIO-MB20W2C-5000-EX01-WH」、「CIO-MB20W2C-5000-EX01-BK」で、以下のシリアルナンバーのもの。専用の回収受付フォームもあわせて開設している。

  • SN:CIO-CN-115-1
  • SN:CIO-CN-115-2
  • SN:CIO-CN-116-1
  • SN:CIO-CN-116-2
  • SN:CIO-CO-116-2
  • SN:CIO-CP-115-1
  • SN:CIO-CP-116-1
  • SN:CIO-CQ-115-1
  • SN:CIO-CQ-115-2
  • SN:CIO-CQ-115-3
  • SN:CIO-CQ-116-1
  • SN:CIO-CQ-116-2
  • SN:CIO-CQ-116-3
  • SN:CIO-CQ-116-4
本体背面に型番やシリアルナンバーが記載されている

 同社の説明によれば、国内で本製品が発火する事象が発生。原因究明に向けて調査を行なっていたところ、一部製造ロットのバッテリセルに不備があることが分かったという。これを受け、同製品の新規出荷および販売を停止するとともに、自主回収および返金の実施を決定した。なお、該当のバッテリセルは本製品固有の部材で、ほかの同社製モバイルバッテリには使用されていないとしている。

 不備の詳細についても明らかにしており、バッテリセルの負極に塗布しているスラリーの粘度が基準値より弱い個体があり、剥離したスラリーの堆積と結晶化/肥大化が起きた結果、負極と正極がつながりショートしてしまうことがあるという。

 バッテリセルは製品の製造委託先がセル製造サプライヤーから調達しているが、サプライヤーがセル製造過程でスラリーの不均一異常を検知し、その解消のため塗布前スラリーの再攪拌を現場判断で実施していたことが判明。検証工程が不足しており、粘度にムラが発生したという。なお、製造委託先とCIOが規定に則って製造/出荷時検査を実施したが、不備は検知できなかったと説明している。