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x86 CPUは2年ぶりに前年同期比で出荷増。低価格帯の市場が改善

 Mercury Researchは、2023年第4四半期のPC向けCPU出荷台数およびシェアの調査結果を発表した。

 これによると、CPUサプライヤーによる在庫調整が緩和され、通常の供給水準により近付いたことで、PC向けCPUの出荷台数は2023年第4四半期も改善傾向が続いているという。デスクトップ、モバイル向けともに例年より出荷台数が伸びたとしている。

 x86 CPU全体では2年ぶりに前年同期比で出荷増を達成。また、サーバー向けCPUも前年同期比で出荷増となった一方、主要セグメントの中で唯一、IoT向けおよびSoCが出荷減となった。これは、コンソール需要が低下したことで、AMDのSoC出荷に影響を与えたためだと分析している。

 メーカー別シェアでみると、x86 CPU全体(IoT向け、SoC含む)はIntelが71.4%、AMDが28.6%で、Intelが前年同期比+2.7ポイントとなった。クライアント向け(IoT向け除く)はIntelが79.8%、AMDが20.2%で、AMDが同+3ポイントを記録した。AMDのRyzen 7020シリーズやIntel N100/N200なども好調で、低価格帯の市場に明確な改善がみられたという。

 また、サーバー向けCPUは両社ともに伸びをみせたかたちとなり、Intelが80.2%、AMDでは今回が19.8%で、AMDが前年同期比+1.2%となった。なお、AMDが出荷した2023年第4四半期に出荷を開始したMI300Xについては、CPUとGPUによるハイブリッドアクセラレータとなるため、ここに含まれない。

x86 CPU全体のメーカー別シェア(出典:Mercury Research)
クライアント向けCPUのメーカー別シェア(出典:Mercury Research)
サーバー向けCPUのメーカー別シェア(出典:Mercury Research)