ニュース
PC-9801 40周年の締めは、"バ美肉を実現する"LAVIE史上最高のノート
2023年8月2日 06:06
NECパーソナルコンピュータ株式会社(NEC PC)は8月1日、新製品発表会を開催し、PC-9801生誕40周年を記念したノートPC「LAVIE NEXTREME Infinity」を含む新製品を発表した。本稿では発表会の模様をお届けする。製品の仕様などについては、既報をご覧いただきたい。
新製品は「あらゆるいいもの」を詰め込んだ高性能ノート
発表会の冒頭では、同社執行役員の河島良輔氏が登壇し、市場動向と新製品について説明した。
コンシューマPC市場については、Windows 7サービス終了および消費税増税のあった2019年、新型コロナウイルス感染症のあった2020年が特需となった以降、反動を受けるように出荷台数が減少。2022年は439万8,000台となった。
今後はコロナ禍やGIGAスクールで導入されたPCや、2025年のWindows 10サービス終了に向けたリプレースなどにより、2023年の後半から需要がゆるやかに高まると予測。2025年には520万台を見込む。需要減の底とみられる2023年は、一連の特需の前である2018年と比べると台数自体は増えており、コロナで新たな需要が掘り起こされ、ユーザーに必需品として認識されるようになったためだろうと説明した。
また、2023年の注力領域については、ここ数年のトレンドであるハイブリッドワーカーに加え、スマホネイティブなZ世代、ゲームやクリエイションなどに取り組むハイパフォーマーの3領域を挙げた。今回発表した「LAVIE NEXTREME Infinity」は、このうちハイパフォーマー向けの製品となる。
PC-9801の40周年を記念した一連の取り組みを締めくくる製品で、4,000台の限定販売となる。PC-9801は、当時の技術の粋を集めて作られた製品だったが、今回のLAVIE NEXTREME Infinityではそういった思想を反映して、現代における最高の製品を突き詰めて考え、「あらゆるいいもの」を詰め込んだという。
なお、PC-9801の要素を新製品に取り入れるべきかは社内でも議論があったが、最終的にそこは意識せず、あくまでも今の時代にあわせた新しいものを制作する方針になったそうで、PC-9801を想起させるような意匠などは新製品には施されていない。
ディスクリートGPU搭載ノートPCを購入するユーザーには、ゲームやクリエイションを目的とする人はもちろんだが、ゲームなどでもたまに使うが主な用途は普段使いで、それでもハイパフォーマンスなPCが欲しいという人も少なくないという。今回のLAVIE NEXTREME Infinityでは、旧来からのNECのファンだけでなく、こういった普段使いが主な用途で高性能なPCを求めるユーザーの要望にも応える製品を目指したという。
そのほか、今回LAVIE NEXTREME Infinityとともに、2023年夏の新製品も複数投入する。こちらも詳細は既報をご覧いただきたい。
シリーズ史上初となる2つの新機能を搭載
説明会では続いてバーチャルアバターのキューハチとラヴィが登場し、LAVIE NEXTREME Infinityの商品説明を行なった。なお、これらのアバターは同社商品企画本部 本部長の森部浩至氏、マネージャーの中井祐介氏がそれぞれ演じており、特徴の1つであるVTuber関連の機能(後述)についてもアピールしていた。
LAVIE NEXTREME Infinityは、第13世代Core HとIntel Arc A570Mによる高い性能、16型有機ELパネルによる美しいディスプレイ、ノートPCながら優れた打ち心地を追求したキーボードなどを特徴としており、LAVIE史上最強のノートPCを謳う。
また、シリーズ史上初となる2つの機能について紹介した。1つ目は、標準で付属するVTuberになるためのアプリおよびガイド。アバターアプリの3tene FREE、ボイスチェンジャーアプリのVoidol2、OBS Studioの導入支援およびプロファイルに加え、はじめてガイドが標準で入っており、誰でも簡単にVTuberになれるという。同社では「バ美肉機能」として紹介していた。ちなみに、バ美肉とは、「バーチャル美女受肉」の略で見た目がかわいいアバターなどを利用することを意味する。
2つ目は「バイオレットライトLED」と呼ばれる機能。Webカメラの横にバイオレットライトを発するLEDを内蔵し、必要に応じて点灯できる。バイオレットライトは波長が360~400nmの光で、近視の進行を抑制する効果があるとされる。屋外の自然光に含まれるが、屋内環境ではガラスなどに遮られてしまい、あまり存在しない。そのため、いわば光のサプリメントのようなものとして、不足を補うように活用できるという。
株式会社坪田ラボとともに約3年間かけて共同開発されたもので、説明会では坪田ラボ 代表取締役社長の坪田一男氏も登壇し、バイオレットライトと近視に関する研究結果などを紹介。「PCは人を不健康にするツール」という概念を変えていきたいと語り、本来は人は外に出て光を浴びるべきだが、それが難しい場合でも、本機能を利用すれば部屋に居ながら、バイオレットライトによる効果が得られると説明した。
以下、会場に展示されていた実機の写真となる。