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Microsoft、ハンディキャップがある人でもWindowsを快適に利用できるアクセサリ3製品を今秋投入
2022年5月11日 00:00
Microsoftは5月10日(現地時間、日本時間5月11日)に「Microsoft Ability Summit」と呼ばれる、ハンディキャップのあるユーザー向けのコミュニティイベントを開催している。それに先だって報道発表を行ない、そういったユーザーでもPCをより容易に使いこなせる「マイクロソフト・アダプティブ・アクセサリ」を発表した。
また、MicrosoftはすでにWindows Insiderプログラムで提供を開始しているライブキャプションの機能などが、ハンディキャップのあるユーザーにとって魅力的な機能となることをアピールした。
アダプティブ・マウス、ボタン、ハブと3製品を秋に正式発表する計画を明らかに
今回MicrosoftがMicrosoft Ability Summitに合わせて発表したのは、同社が「マイクロソフト・アダプティブ・アクセサリ」と呼ぶ、ハンディキャップのあるユーザーがWindowsを利用するときにより快適に利用することを実現するハードウェア3製品。具体的には「マイクロソフト・アダプティブ・マウス」(以下アダプティブ・マウス)、「マイクロソフト・アダプティブ・ボタン」(以下アダプティブ・ボタン)、「マイクロソフト・アダプティブ・ハブ」(以下アダプティブ・ハブ)の3製品となる。
アダプティブ・マウスは一般的なマウスとは異なり、後ろの部分がない形状になっており、3Dプリンタで作成した後部を溝に嵌めて使う形状になっている。つまり、後部はそれぞれのユーザーにあわせてカスタマイズすることが可能になっているわけだ。
また、親指用の拡張も追加することが可能で、こちらも3Dプリンタでハンディキャップにあわせて拡張部分を作成してはめ込んで利用でき、右利きのユーザーにも、左利きのユーザーにも簡単に合わせて作成することができる。
アダプティブ・ボタンは従来型のキーボードを置きかえる意味合いを持つボタンになる。別途用意されるアダプティブ・ハブと無線で接続して利用することで、キーボードの機能(たとえばエンターボタンなど)や、キーボードショートカットなどを割り当てて利用することが可能になる。
これにより、たとえば音声認識を利用しているときに、どうしても一定のキーボード操作が必要な場合などに、ボタンを押すという簡単な操作でそれを代替することが可能になる。
また、アダプティブ・マウスと同じように3Dプリンタで作成した拡張を装着することが可能で、ボタンの上にジョイスティックを追加するなど、ハンディキャップに合わせたカスタマイズが可能になっている。
Microsoftによれば、こうしたマイクロソフト・アダプティブ・アクセサリは今年(2022年)の秋に正式に発表され、その後提供される予定だと説明されており、リリースされればハンディキャップのあるユーザーとってはより快適にWindowsデバイスを利用することが可能になるだけに期待したいところだ。
すでに次期Windowsなどにも搭載している機能は、今後専用の開発センターで研究を続けていく
Microsoftは以前からハンディキャップのあるユーザーが快適に利用できるデバイスやソリューションに熱心に取り組んでおり、2018年には「Xboxアダプティブ・コントローラ」と呼ばれる、そういったユーザーでもより容易に利用できるXbox向けのゲーミングコントローラを導入している。
また、昨年の秋のSurfaceシリーズの発表に合わせて、「Surfaceアダプティブ・キット」と呼ばれるSurface向けのアクセサリーも発売している。
そうした取り組みの延長として、Microsoftは「マイクロソフト・インクルーシブ・テック・ラボ」という、ハンディキャップのあるユーザーがデバイスをより容易に使えるようにするソリューションを研究する開発センターを開設したことを明らかにした。今後この開発センターで、そのようなユーザーでも使いやすいデバイス、OS、アプリケーションなどの研究を行ない、同社の製品にフィードバックする計画だ。
また、MicrosoftはWindows Insider向けの次期Windows開発版にて提供しているボイスコマンド機能、Windowsレベルでのオーディオの文字起こし機能、さらにはMicrosoft Edgeの新機能として開発している画像の自動キャプション作成機能などについても再度紹介している。
これらの機能もハンディキャップのあるユーザーにとっては有益であり、今後もそうした機能の開発を、前出のインクルーシブ・テック・ラボなどで行なっていくと説明した。