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カシオ、鍵盤で歌声を「演奏」できる電子キーボード「CT-S1000V」

CT-S1000V

 カシオ計算機株式会社は、電子キーボード「CT-S1000V」を3月上旬に発売する。価格はオープンプライス。

 鍵盤の演奏で歌声を表現できる電子キーボード。カシオ計算機が新開発した「Vocal Synthesis(ボーカルシンセシス)」機能を搭載することで、歌詞付きの歌声を「演奏」できる。

 Vocal Synthesisは、機械学習を用いて作成した音響モデルによって、入力した歌詞に対応した「人間らしい歌い方」をシミュレーションし、PCM音源の「歌声音色」(ボーカリスト)で出力する技術。株式会社テクノスピーチの技術をベースに開発したという。テクノスピーチは、元となる歌唱者の歌い方から特徴を学習して歌声を合成する開発キットや、感情を再現する音声合成エンジンなどを開発している日本の企業。

 本体内蔵の歌声音色は22種類のプリセット(+1種類のユーザー定義セット)を用意する。各プリセットは声の高さや声質を「性別」および「年齢」のパラメータとして各50段階で調整可能。

 歌詞は「歌詞音色」として100種類の内蔵フレーズから任意のフレーズを設定可能。専用アプリの「Lyric Creator」を用いることで、オリジナルの歌詞を入力することもできる。言語は日本語と英語に対応。

 歌詞の進み方は、鍵盤を押している間に自動で進む「フレーズモード」と、鍵盤を押すたびにフレーズが進む「ノートモード」の2種類。フレーズモードは、入力した歌詞を即興で歌わせるように演奏できるモード。一方のノートモードでは、鍵盤を離したタイミングで各音節の子音を発音させることで、自然でなめらかな言葉のつながりを図っている。

 このほか、スマートフォンなどの端末から好きな音を取り込んでドラムセットの音に置き換えられるサンプリング機能などを装備。独自のバスレフ機構「Horizontal Bass-Reflex System」(水平型バスレフスピーカーシステム)を採用することで、迫力ある低音を実現したという。

 鍵盤数は61、最大同時発音数は64、内蔵リズム/パターン数は243(+ユーザー定義50)。

 インターフェイスは入出力端子がライン出力、AUDIO INおよびヘッドフォン出力(いずれもステレオミニジャック形状)、USB Type-A×1、Micro USB×1など。Bluetooth 5.0対応。

 本体サイズは930×258×91mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.7kg。

 なおVocal Synthesis非搭載の「CT-S500」も同時期に発売予定。価格はオープンプライス。

CT-S500