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新型コロナも不活性化。NECが抗菌/抗ウイルスガラスコーティング剤塗布サービス展開
2022年1月19日 00:00
NECは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)などのウイルスや菌を不活性化するガラスコーティング剤「Dr.ハドラスEX」のPCやタブレットへの塗布サービスを、2022年2月下旬より販売開始する。キッティングセンターでの塗布サービスは100台パックが40万円(税別)、現地訪問塗布サービスは20台パックが19万4,000円(税別)から、などとなっている。
ハドラスホールディングス株式会社との独占契約の締結のもと行なわれるもので、ハドラスが開発した「Hシールド技術」により、ウイルスや菌を不活性化する。企業や公共機関、教育機関などにおける不特定多数が使うデバイスへ塗布を行なうことで、抗菌/抗ウイルス効果が見込める。
PCはアルコール液などで拭き取って消毒するのが一般的だが、塗布できる素材に制限があり、頻繁に拭き取る必要もあるため業務に支障をきたす。一方でDr.ハドラス Exはプラスチックなどに染み込まず、素材の上に塗布することで空気中の水分と反応して高純度のガラス被膜を作るため、汚れや傷から守る効果が期待できるほか、抗菌/抗ウイルス効果も長く続くという。
Hシールド技術は、コーティング剤に混合されている水酸化物イオンが菌やウイルス表面のスパイク(タンパク質)を破壊し、感染できない状態にするもので、スパイクを破壊された菌やウイルスは単独では活動や増殖ができず、細胞と結合できなくなるため不活性化される。
日本繊維製品品質技術センターによる評価試験では、塗布後24時間でSARS-DoV-2減少率が99.9%以上になることが確認されており、これは初期株とデルタ株両方で効果が確認できている。さらに、大腸菌、黄色ブドウ球菌、A型インフルエンザウイルスなどでも効果が確認できている。
Dr.ハドラス EXは国際機関ISOによる抗菌認証(ISO 22196)/抗ウイルス認証(ISO 21702)を取得しているほか、SIAA認証も取得した唯一のガラスコーティング剤であるという(JP0112601A0003PおよびJP0612601A0002T)。
促進耐候性試験では、コーティング膜が5年相当以上経過しても残っているほか、大手家具メーカーの擦過試験では、コーティング剤を施したステンレス板に、2.5kg加重で1万往復の擦過でもコーティング膜が残っていることが確認できたとしている。
なお、塗布できるPCはNEC製に限らず他社のものでも対応する。塗布の流れとしては、表面の汚れを除去した後、コーティング剤を染み込ませた布で塗布して乾拭き、そしてもう1回塗布して乾拭きという工程となっている。作業はNEC独自の認定を受けた作業員が行なう。