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ピクセラ、業界初のクラウドストレージに録画できるTVチューナ

左がXit AirBox(XIT-AIR120CW)、右がXit Base(XIT-BAS1000T-MK)

 株式会社ピクセラは、業界初のクラウド録画に対応したTVチューナ「Xit Base(XIT-BAS1000T-MK)」および「Xit AirBox(XIT-AIR120CW)」を発表した。前者の店頭予想価格は2万9,800円前後の見込みだが、本日17日よりMakuakeにて先行予約を開始しており、執筆時点では1万9,370円から購入可能。後者の価格は1万8,800円で、12月3日に発売する。

 どちらもクラウドストレージを利用してTV番組を録画できる「クラウド録画」機能に対応するのが大きな特徴。外付けHDDを別途用意しなくても録画が可能なほか、外付けHDD(最大8TB)を接続しての録画も行なえる。

 クラウドストレージは、PIXELA CLOUDに加え、フレックステックの提供するTeraBoxの2つに対応。PIXELA CLOUDでは、利用開始時の1カ月お試しプランとなるプランA(25GB/無料)と、期間終了後にデータを引き継げるプランB(300GB/月額990円)、プランC(1,024GB/月額2,100円)を用意。TeraBoxプランは1,024GBのみの用意で、データの引き継ぎはできないが、無料で利用できる。

 PCやMac、スマートフォン、タブレットなど様々な機器からの視聴に対応。再生位置の情報は本体に保管するため、視聴途中でデバイスをまたいでも続きから楽しめる。また、スマートフォンアプリでは、視聴しながらWebサイトを閲覧できる「ながら見」機能も用意する。

Xit Base(XIT-BAS1000T-MK)

Xit Base(XIT-BAS1000T-MK)

 Xit Base(XIT-BAS1000T-MK)は、TVを存分に楽しめる新時代のTVチューナとして投入する製品。こちらはHDMI出力端子を備え、TVなどへの直接出力にも対応する。地上デジタル/BS/110度CS対応チューナを3基(うち1基視聴専用)を備え、2番組の録画と別番組のリアルタイム視聴を同時に行なえる。

 設定したキーワードや条件に基づいて自動で番組を録画する「おすすめ録画」機能に加え、ダイジェストやオートチャプター、シーンサムネイルなど、見たいシーンを探しやすくする「見どころアシスト」機能も搭載。後述のXit AirBoxを複数組み合わせることで、最大8チャンネルの同時録画も可能で、録画チューナの自動振り分けや番組の一元管理も行なえる。

 クラウド録画や外出先からのリモート視聴といった機能もサポート。対応機器はPC/Mac/Android/iPhone/iPad/Fireタブレットなど。専用アプリは直感的な操作性を実現したとしており、放送中のサムネイル表示機能なども備える。

Xit Baseは新時代のTVチューナを目指して開発
チューナは3基内蔵
Xit AirBoxと組み合わせて最大8チャンネル同時録画も可能
キーワードや条件に基づくおすすめ録画機能。リモコンも付属する
ダイジェスト再生などを含む見どころアシスト機能

 また、TVチューナ以外の機能として、思い出共有アプリ「Riremo」にも対応。写真や動画を大画面で楽しんだり、遠方に住む知人に共有できるほか、ライブ配信機能を通じて、運動会の様子をスマートフォンからXit Baseにリアルタイムで届けるといったことも可能。

 インターフェイスは、アンテナ入力×2(地上デジタル、BS/CS各1基)、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2、USB 2.0、HDMIなどを装備。本体サイズは約74×160×178mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約420g。Bluetooth接続のリモコンも付属する。

思い出を共有できるRiremo
ストレージプラン
背面

Xit AirBox(XIT-AIR120CW)

Xit AirBox(XIT-AIR120CW)

 Xit AirBox(XIT-AIR120CW)は、2020年8月に発売した「Xit AirBox(XIT-AIR110W)」の後継機種にあたる製品。地上デジタル/BS/110度CS対応チューナを2基(うち1基視聴専用)内蔵し、録画しながら別のチャンネルを視聴することもできる。

 こちらはHDMI出力端子を持たず、ネットワーク経由での視聴のみをサポート。家庭内だけでなく、外出先からのリモート視聴や録画予約もサポートする。

 PC/Mac/Android/iPhone/iPad/Fireタブレットに加え、プロジェクタ内蔵シーリングライトの「popIn Aladdin」にも対応。専用アプリには、放送中番組のサムネイル表示や、視聴数によるランキング機能なども備える。

 インターフェイスはアンテナ入力(地上デジタル/BS/CS混合)、Ethernet、USBなどを装備。本体サイズは約35×115×123mm(同)、重量は約190g。

チューナは2基内蔵
シンプルな筐体デザインを採用。前面には通知用LEDを備える
背面

技術を詰め込み基礎となる製品を目指したXit Base

株式会社ピクセラ 代表取締役副社長 藤岡毅氏
同社 製品事業本部 ソフトウェア開発部門 技師長 杉浦方紀氏

 同日開催された発表会では、同社代表取締役副社長の藤岡毅氏と、製品事業本部 ソフトウェア開発部門 技師長の杉浦方紀氏による新製品の説明が行なわれた。

 藤岡氏は、両製品ともに、業界初のクラウド録画対応など、チャレンジングな製品開発によって生まれた製品だと紹介。Xit Baseについては、これからの同社の基礎となり、今後のホームAV事業を支える技術を詰め込んだ製品を目指し、約2年かけて開発してきたという。

 特に録画領域のクラウド化においては、著作権保護への配慮に加え、非常に容量の大きい録画データのクラウドへの保存には莫大なストレージコストがかかることから、ユーザーへの負担も大きくなってしまうのが課題だった。今回同社では、パートナーとしてフレックステックを迎えることで、この問題を解消できたと述べた。

新製品の大きな特徴であるクラウドへの保存
著作権保護周りだけでなく、クラウドストレージのコストも課題だった
ストレージの課題はフレックステックとの提携により解消
発表会ではフレックステック株式会社 代表取締役の末木悠登氏も登壇。今後もピクセラとの密な連携を通じて先進性のあるサービスを提供していくとともに、TeraBoxについてもより使いやすいサービスにしていきたいとした
後半では、藤岡氏(写真左)とpopIn株式会社 代表取締役社長の程涛氏(写真右)による、今後の「おうちエンタメ」をテーマとしたトークセッションも行なわれた