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謎のAMD CPUとGDDR6をメインメモリで搭載したPCが中国で販売中
2021年4月27日 09:44
中国のPCブランド“麦本本(MAIBENBEN)”は、中国のECサイトTMALLで、世界初を謳うAMD 4700SプロセッサとGDDR6メインメモリを採用したMini-ITXコンパクトPCの予約受付を開始した。価格は4,599人民元(約7万7,000円、256GB SSD搭載版)からとなっている。
これは、4700SというAMD未発表のプロセッサと、本来はビデオメモリに使われるGDDR6をメインメモリとして採用した、「ダブル世界初」を謳うPC。
AMD 4700Sは7nmプロセスで製造されるZen 2アーキテクチャのもので、8コア/16スレッド、最大4GHzで駆動。キャッシュは12MBとしている。AMDのベンチマーク結果によれば、シングルスレッド性能はCore i7-9700/Ryzen 7 4750Gと比べて劣るが、マルチスレッド性能はCore i7-9700以上、Ryzen 7 4750G以下だとしている。
一方でGDDR6は、本来はビデオメモリとして採用されるものだが、あえてこれをメインメモリとして採用することで、バンド幅を向上させシステム全体の応答速度を高めた。なお、実装はモジュール方式ではなくオンボードとなっており、スロットの経年劣化による接触不良を抑えられるとしている。
この構成は、PlayStation 5やXbox Series X/Sに近いのだが、それらのCPUは最大3.5~3.8GHzであるうえに、CPUに高性能なRDNA 2ベースのGPUを内包している。一方で本機に採用されているCPUは最大クロックが4GHzと高いが、GPUは非内蔵となっており、別途Radeon RX 550ビデオカード(2GB)を搭載している点が大きく異る。
このほかCNC削り出しのアルミ製ケースを採用し、高剛性で放熱性に優れるとしている。2.5インチベイを備え、ストレージを拡張可能。ちなみに搭載OSは「Windows 10 Home試用版」となっているため、ライセンス未認証ということのようだ。
インターフェイスはUSB 3.1×3、USB 3.0、USB 2.0×4、Gigabit Ethernet、DisplayPort、DVI出力、HDMI出力、音声入出力などを備える。本体サイズは159.5×277×220mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.2kg。電源は200W。