ニュース

元ワコムスタッフらが作ったXencelabsのペンタブが発売

Xencelabs ペンタブレット Medium

 Xencelabs(センスラボ) Technologies3日、ペンタブレット製品の国内発売にともない、製品発表会を開催した。

 今回国内に投入されるのは「Xencelabs ペンタブレット Medium」という製品で、いわゆる“板タブ”となる。価格は3万3,980円。また、ショートカットキーなどを割り当て可能なアクセサリデバイス「Xencelabs クイッキーズリモート」を同梱したものは4万1,980円で、こちらは単体モデルよりも1~2週間遅れて発売。なお、店頭販売は現時点ではTSUKUMOのみとなる。

 Xencelabsはアメリカ発のブランドだが、本社を中国シンセンに置く若い企業で、拠点を北米や欧州、日本などにも展開。同社にはペンタブレット老舗ワコムの元社員も在籍し、開発に携わっているという。

 Xencelabs ペンタブレット Mediumのアスペクト比は16:9になっており、筐体のサイズは約320.5×232.5×8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約710.5g。バッテリでの16時間駆動をサポートし、PCとはUSB Type-C無線アダプタを介して接続可能(Type-A変換も付属)。対応OSはWindows 7以降、Mac OS X 10.12以降で、Linux版のドライバも提供予定となっている。

日本/韓国セールス担当のIt Kim氏

 発表会に登壇した日本および韓国のセールス担当のIt Kim氏は、今回ペンタブレットを投入した理由として、現在も板タブを好むプロが多いことや、市場にコストパフォーマンスに優れるペンタブレットはあるものの、プロの使用に耐えるものがないということ、そして競合――名指しはしていないがワコムのことと思われる――がプロ向けペンタブレットの新製品を5年以上も出していないといった不満がユーザーから出ていることなどを挙げる。

 なお、製品名に「Medium」とついているように、今後SmallやLargeの製品も展開予定。さらに、液晶タブレットの投入も目指しており、今夏には発表できるように準備を進めているという。

 Xencelabs ペンタブレット Mediumは、本体に3つのボタンを搭載し、設定の呼び出し、筆圧調整、ディスプレイの切り換え/回転を行なうことができる。また、太めの「スリーボタンペン」と細めの「スリムペン」の2本が標準で付属。前者は3つ、後者は2つのプログラマブルボタンを備え、それぞれ消しゴム機能も搭載している。替え芯やペンケースなども同梱される。

 基本はオプション扱いの「Xencelabs クイッキーズリモート」は、ワコムのExpressKey Remoteのような存在で、ダイヤル機能によるズームやブラシサイズの調整などが行なえるほか、アプリごとに最大40種類のショートカットを作成可能。

 ライバル製品と違うのは、有機ELディスプレイが組み込まれている点で、どのキーにどういった機能が割り当てられているかを目視で確認可能。同社はこの手のアクセサリでは初の試みではないかとしている。こちらもワイヤレス接続可能で、最大で53時間の駆動が可能。

 なお、デモンストレーションとして、イラストレーターのハジメカナメ氏がその使用感について語る動画が流されたが、同氏が現在使っているペンタブレットと比較して、遜色なく使えるとしたほか、ワイヤレス対応といった利点などを挙げていた。

ハジメカナメ氏によるXencelabs ペンタブレット Mediumを使ったデモンストレーション動画も披露された