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NEC米沢生産の「ThinkCentre」第1号が出荷
2019年11月23日 13:13
レノボ・ジャパン株式会社は22日、同社が出資して傘下に収めているNECパーソナルコンピュータ(NEC PC)の米沢事業所において、カスタマイズに対応したデスクトップPC「ThinkCentre」の生産を開始。22日よりパイロット生産と出荷を開始した。
これに合わせて、媒体を米沢事業所に集めた説明会を開催するとともに、出荷式を実施した。
NEC PCの米沢事業所で生産開始されたのは、ThinkCentre M720s Small、M720q Tiny、M920s Small、M920q Tinyの4モデル。カスタマイズに対応しながら最短5日の短納期を実現する。同社のThinkCentreはこれまで中国でCTO対応していたため、2~3週間の時間を要していた。
発表会の冒頭で挨拶したデビット・ベネット社長は、「米沢事業所が1984年に創業して以来、ものづくりの過程で学んだのは、顧客満足度の重視、つまり顧客体験の向上の重要性である。製品のライフサイクルをとおしてユーザーの声に耳を傾け、そこから学んで改善することをプロセスの1つに取り入れるようにした。
そのなかでもThinkCentreの国内生産による短納期の実現は、私が社長になってから実現したかったことの1つ。これにより製品の開発(大和研究所)から製造(米沢事業所)、サポート(群馬事業所)を日本国内で完結でき、顧客満足度の向上につなげることができる。米沢事業所における受注システムの構築など、Lenovo本社のスタッフの協力を得て実現できた。今日ここで第1号を出荷できることをうれしく思う」などと語った。
ゲストとして招かれた米沢市 企画調整部 部長の我妻秀彰氏は、「NEC PCの米沢産PCは山形市役所でも使われているし、米沢の市民の声を聞いても、PCを買うならNEC PC製品を求める声が多く、米沢産製品への愛着が感じられる。江戸時代の米沢藩主、上杉鷹山の言葉のとおり、為せば成るというのがモノづくり。これをレノボの製品にも活かしてもらいたい」と語った。
NEC PC 米沢事業所 生産事業部長 竹下泰平氏は、「米沢事業所は1984年創業以来、製造に関して35年の経験を持っている。2015年にThinkPad X1 Carbonの製造を開始したが、今回令和元年にThinkCentreの製造を開始できたことをうれしく思う。
現在、2万通りのCTOに対応しており、最短5営業日の出荷を実現しているが、1つは生産に関する情報を、ITを利用してコントロールして効率化できていること、もう1つはトヨタ生産方式という2大の柱によって支えられている。また、高品質化や効率改善に向け、現場の声やアイデアをすぐに反映する仕組み、マイスター認定制度を取り入れてきた。今後はスマートファクトリーを目指していきたい」などと語った。
最後にデビット氏が壇上に戻り、「今週からJAPAN MADE & SUPPORTという新たなロゴを打ち立て広告を展開していく。これは製品の設計、組み立て、納品、サポートをすべて日本国内で行なうことを示しており、日本の製品に対して日本のチームが責任を持つことを強くアピールしていきたい」などと語った。