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Blackmagic Design、8K対応製品を今夏に国内発売

8K対応の製品群

 映像入力/編集機材などを手がけるBlackmagic Designは9日、都内で記者説明会を開催し、8Kに対応した製品を順次出荷開始すると発表した。

 説明があったのは、今年(2019年)4月に米・ラスベガスで開催された放送機器展「2019 NAB Show」で発表された、8K対応の製品群。じつは同社のCEOは2年前に日本国内で開催されたInterBEEのさいに来日し、NHKブースでの視察や日本の顧客との商談のなかで、8Kへの高い期待感に触発され、機材の開発に取り組むこととなった。今回の8Kの製品群は「ほぼ日本だけのために開発された」のだという。

新製品群
8K対応が最大のトピック

 新製品は下記のとおり(価格はすべて税別)。

・HyperDeck Extreme 8K HDR

 8K/60p対応のレコーダー/プレーヤー。ProRes HQとH.265の2種類のフォーマットに対応。クアッド12G-SDIの入出力、HDMIに対応。野外でも見やすい2,000cd/平方mおよびDCI-P3 100%の液晶ディスプレイを搭載し、10Gigabit Ethernetによるデータ転送をサポート。7月出荷開始予定で、価格は567,800円。

・HyperDeck Extreme Control

 8台まで接続可能なデッキコントローラ。ソニーのプロトコルに対応し、カメラなどを操作可能。7月出荷開始予定で、価格は147,800円。

・ATEM Constellation 8K

 40系統入力/24系統出力のSDI端子を備えたライブプロダクションスイッチャー。8Kソース利用時は4系統を1組として扱うため10入力/6出力となる。スケーラーを内蔵し、異なる解像度やフレームレートの変換が行なえる。ハードウェア/ソフトウェアパネルからの制御にも対応。また、テロップ表示、PinP、高性能な8Kクロマキー、156chのオーディオミキサー機能も備える。発売中で、価格は1,138,000円。

・Teranex Mini SDI to HDMI 8K

 SDIをHDMIに変換するコンバータ。リアルタイムオーバーレイ表示機能や、2つのLUTのロード/適用、ディスプレイのキャリブレーション機能などを搭載する。6月出荷予定で、価格は147,800円。

・Blackmagic MultiDock 10G

 4基のSATA SSDを装着できるRAIDドック。USB 3.1 Type-C接続により、10Gbpsの転送速度を実現する。7月出荷予定で、価格は147,800円。

・Pocket Camera Battery Grip

 Blackmagic pocket cinema camera 4Kは標準では40分程度しか駆動できないが、その駆動時間を延長できるグリップ。ソニー製のバッテリを2基装着して利用する。8月出荷開始予定で、価格は27,980円。

・DaVinci Resolve 16

 動画編集ソフトで、新たに100以上の機能を実装。一例としてCutページを一新し、リニア編集のような操作が可能になったほか、AIを駆使して、スローモーションにしたさいにフレーム間を補完する機能や、動体認識で自動的にそれを消去する機能などが加わった。

映像の時間情報を自動的に読み取り、タイムラインに自動で挿入し映像の切り替えを実現する
リタイム処理でSpeed Warpを使用すると、フレーム間の足りない動きをAIが自動的に補完する
発表会場では「DeckLink Quad HDMI Recorder」も展示。4系統のHDMI入力を備えたキャプチャカードで、複数ソースを切り替えながら配信できるなど、個人のストリーマーにも有用なデバイスだ
発表会場の機材はマウスコンピューターが協力しており、クリエイター向けのDAIVが使われていた