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ソースネクスト、50言語以上に対応したクラウド翻訳デバイス「POCKETALK」
~専用SIMにより61カ国で利用可能
2017年10月23日 17:07
ソースネクスト株式会社は、通訳デバイス「POCKETALK」を12月14日より発売する。税別価格は24,800円で、10月23日より同社直販サイトにて予約受付を開始する。
POCKETALKは、話しかけるだけで指定した言語へ翻訳してくれる翻訳デバイス。モバイルルータと同等の手のひらサイズで、世界50言語以上に対応する。現時点では一部翻訳結果は音声がなく文章のみとなるが、今後、対応言語が増える予定としている。
本製品では、SIMカードスロットを内蔵し、クラウド上の翻訳エンジンで翻訳を行なうことで、長文でも高い翻訳精度の実現しているという。
たとえば、日英翻訳ならGoogleのエンジンを、日中翻訳ならBaiduのエンジンを利用するといったように、どの言語からどの言語へ翻訳するのかによって、もっとも精度の高いエンジンを利用する。
もともとオランダのTravisが開発している製品だが、日本での発売にあたり、ソースネクストでは技適取得や日本語に関する翻訳エンジンの選定などに関わっているという。
専用グローバルSIMは、ソラコムの協力により、世界61カ国で利用でき、購入後2年間自由に通信可能となっている。SIMと本体のセットは税別29,800円で販売され、SIMのみで税別1万円で購入することもできる。
なお、2年経過後には利用権のチャージが可能となる予定のほか、Wi-Fi経由での利用や、SIMなし本体のみのモデル(税別24,800円)もSIMロックはかけられていないため、サポート外となるが任意のSIMカードを挿して利用することも可能。
ただし、通信は3G(W-CDMA)の850/1,900/2,100MHzの対応で、国内ではドコモの2,100MHzのみ利用可能となっている。
おもな仕様は、1.3型320×320ドット液晶、4コアARM7搭載SoC(1.3GHz)、1GBメモリ、8GBストレージを搭載。
Nano SIMカードスロットのほか、IEEE 802.11b/n対応無線LAN、ノイズキャンセル機能搭載デュアルマイク、ダイナミックスピーカー、4極ミニジャックを備える。
本体サイズは110×60×16mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約90g。
製品発表会にはソースネクスト株式会社 代表取締役社長の松田憲幸氏、株式会社ソラコム 代表取締役社長の玉川憲氏らが登壇。
松田氏は、ソースネクストでは「外国語習得者が増加していく未来」、「言語学習が不要な未来」の2つの未来を目指していると述べ、今回の製品は言語学習が不要な未来につながるものとした。
製品の特徴としては、手のひらサイズで、タップして話しかけるというシンプルな使い勝手をアピール。
スマートフォンと異なり、専用機であるために「すぐ使える」という面や、聞き取りやすさ、そもそも会話のために相手にスマートフォンを渡さなくて良いという安心感などの優位性があるとした。
製品は公式直販サイトのほか、家電量販店でも販売されるという。
また、旅行やビジネスシーンだけでなく、語学学習で「どうやって表現すれば良いのか」という場合に、すぐ答えてくれる教師のような存在としても使えるため、同社の展開する語学学習ソフト「ロゼッタストーン」などとの連携も考えていると語った。
同社では2020年までに50万台の販売を最低目標として掲げ、松田氏は、誰とでも自然に話せる世界を実現し、翻訳機があふれる世界になることで、人々の視野を広げ、日本、しいては世界の発展に寄与したいとした。
ゲストには、女優の剛力彩芽さん、レスリング選手で指導者の吉田沙保里さんが登壇。デモンストレーションも行なった。