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Qualcomm、次期Snapdragon 835をSamsungの10nm FinFETプロセスで製造

~5分の充電で5時間以上の駆動が可能な「Quick Charge 4」も実装

 QualcommおよびSamsungは18日(米国時間および韓国時間)、次期モバイルプロセッサ「Snapdragon 835」をSamsungの10nm FinFETプロセスで製造すると発表した。

 Samsungの10nm FinFETプロセスは、14nm FinFETプロセスと比較して面積効率が30%向上し、27%の性能向上または40%の消費電力低減をもたらす。これによりSnapdragon 835は小さいチップのフットプリントを可能とし、大容量バッテリの搭載やスリムなスマートフォンデザインを実現可能とする。

 Snapdragon 835を搭載したデバイスは2017年上半期に登場する予定で、200以上のデザインで開発中とされている。

 また、このSnapdragon 835では「Quick Charge 4」と呼ばれる新たな技術が搭載されると発表した。Quick Charge 4ではDual Chargeと呼ばれる独自のパラレル充電技術を採用し、Quick Charge 3.0と比較して20%速く、30%効率よく充電でき、わずか5分の充電で5時間以上の駆動を可能にするという。

 Quick Charge 4では第3世代のIntelligent Negotiation for Optimum Voltage(INOV)技術を採用。リアルタイムで熱を監視し、熱の状態に合わせながら最適な電力転送を行なうという。また、ACアダプタと端末双方の安全性を確保し、電圧、電流、温度を正確に把握しながら充電を行ない、バッテリやシステム、ケーブルやコネクタの破損から保護する。

 このQuick Charge 4のために、Qualcommは新たに電源管理IC「SMB1380」および「SMB1381」を開発。ローインピーダンス、最高95%の効率、および高速充電といった機能を持ちつつ、厚さを0.8mm以下に抑えられたという。こちらは2016年末に提供予定。