PC短評

Wi-Fi 6対応のプレミアビジネスノート「ThinkPad X1 Carbon Gen 8」

ThinkPad X1 Carbon(Gen 8)

 レノボ・ジャパンの「ThinkPad X1 Carbon Gen 8」は、同社のハイエンドビジネスモバイルノートPC「ThinkPad X1 Carbon」シリーズの2020年モデルだ。税別価格は233,000円から。第10世代Coreを搭載し、Intelの提唱するモダン化規格「Procjet Athena 1.0」に準拠するほか、アメリカ国防省が制定するMIL規格に準拠する堅牢性を備える。

 第10世代Core搭載は2019年10月モデルからの継続となるが、見た目は同じでも中身の基板については新たに開発し直されており、さらなる軽量化や薄型化を実現している。また、無線LANモジュールについても新たに「Intel Wi-Fi 6 AX201」を搭載することで、最新の無線LAN規格、Wi-Fi 6が利用可能となっている。

 最大構成は、第10世代Core i7-10510U、メモリ16GB、2TB SSD、ディスプレイでHDR映像を表示する規格であるDisplayHDR 400に対応する4K解像度の14型IPS液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Proなどを搭載する。今回はストレージのみ512GB SSD搭載モデルで評価した。

 インターフェイスはThunderbolt 3×2、USB 3.1×2、HDMI 1.4、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、音声入出力などを備える。右パームレストにWindows Hello対応の指紋認証センサーを標準搭載。オプションでLTE-Advanced対応のWWANモジュールを搭載可能。

 内蔵Webカメラは720pで、手動で開閉可能な「ThinkShutter」を装備。オプションで顔認証用のWindows Hello対応のIR機能つきカメラにも変更可能。本体サイズは323×217×14.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.09kgから。

 スリープからの高速な復帰を実現する、Windows 10のモダンスタンバイの実装など、ユーザーの利便性を向上する目的の「Procjet Athena 1.0」準拠の高スペックを詰め込んだ「ThinkPad X1 Carbon Gen 8」はビジネスでハードにノートPCを使う層にはベストマッチのノートPCと言える。外付けGPUが利用できるThunderbolt 3端子の搭載も注目ポイントだ。

左側面は電源スイッチとUSB 3.1×1を備える
右側面は電源供給端子兼用のThunderbolt 3×1、Thunderbolt 3×1、Gigabit Ethernetアダプタ接続用の専用コネクタ、USB 3.1、HDMI、音声入出力を搭載
背面にはNano SIM対応のSIM カードスロットを備え、WWANモジュール搭載機では4G LTE通信が可能
前面部には何も用意されていないが、ディスプレイ上部に4つのマイクを搭載しており、オンライン会議などでの利便性を向上している
底面部。X1 Carbonシリーズは分解するさいに底面部を丸ごと取り外す仕組み
天板はカーボン柄が選択できる。ThinkPadロゴの“i”のポイントがLEDになっており、通電時は赤色に点灯する
液晶最大輝度。4K解像度で、ディスプレイ向けHDR規格のDisplayHDR 400に対応する
液晶最低輝度
使いやすさに定評のあるキーボード。トラックポイントも健在だ。パームレストにはWindows Hello対応指紋認証センサーを備える
キーピッチは19mmを確保
SIMスロットのトレーもしっかりした作り
ディスプレイ上部のWebカメラには手動でスライドして開閉するシャッター「ThinkShutter」を備える
今回試用したモデルは上位構成だったこともあり、実測1,100gだった
45W出力対応のACアダプタが付属。重量は実測約250g
PCMark10の結果。4,000前後の高スコアとなっている
3DMarkのSky Diverの結果