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レノボ、5画面環境を実現したり現場の作業を支援したりできるARグラス

ThinkReality A3

 レノボ・ジャパン株式会社は、半透過型のARスマートグラス「ThinkReality A3」シリーズを発売した。価格は、PCと接続してバーチャルモニターとして使うことを想定した「PC Edition」が19万2,500円、スマートフォンに接続し現場の作業支援を行なうことを想定した「Industrial Edition」が54万4,500円。

 ThinkReality A3自体は半透過型のARスマートグラスで、プロセッサとしてSnapdragon XR1を内蔵。片眼あたり1080pの解像度/60Hz表示を実現しているほか、トラッキング用のデュアル魚眼レンズカメラ、800万画素カメラを採用し、6DoFをサポートする。また、ステレオスピーカーと3つのマイクを備えている。

 1080p/30fpsの動画撮影が可能なほか、IP54準拠の防水防塵性も備える。3種類のサイズの異なるノーズパッド、長さの異なるテンブルエンド、度付きレンズ用(JUN GINZAで注文可能)のインサートレンズホルダーなども付属する。130gの軽量設計と折りたたみ可能で持ち運びできる筐体が特徴。

利用イメージ
重量130gと持ち運びも容易
ThinkReality A3のハードウェア
PC EditionとIndustrial Editionの2種類を用意
PC Edition
Industrial Editionではmotorola edge 30 proも提供

 PC Editionは、ノートPCなどに接続してバーチャルモニターとして使うことを想定している。ARグラスによるバーチャルモニターは、場所を取らずに最大5画面(要Quadro T1000/GeForce RTX 3000以降のディスクリートGPU。iGPUでは最大3画面)の環境を実現できるほか、外部からは内容が見えないため高いセキュリティ性を実現する。

 独自ユーティリティ「Virtual Display Manager」により、バーチャルモニターのサイズ、配置、距離、角度、明るさなどを直感的なUIで自由に調整可能なほか、IPD(瞳孔間距離)に合わせたステレオイメージの調整や、車や電車、飛行機内で使用するための「車両モード」も搭載する。

バーチャルモニター機能により、狭いスペースでも広い作業領域を実現するほか、セキュリティ性も高まる
PC Editionのスペック要件

 一方Industrial Editionは、本体に加えモトローラのスマートフォン「motorola edge 30 pro」も提供し、リモートの作業支援に利用できる。専用の「holo|one sphere」を利用すれば、プログラミングの知識なしに、ThinkReality A3上での作業ガイダンスを組み立てたり、リモートから画像やファイルを映し出すといった操作が容易に行なえ、業務において即座にARを活用できるとしている。

 ユーザー側は目線ポインタによりハンズフリーで操作できるほか、スマートフォンやThinkReality A3のハードウェアボタンでも操作できる。

 管理機能としては「ThinkReality Cloud Portal」を提供し、ユーザー利用中のデバイスやインストール済みのアプリなどを閲覧可能なほか、ユーザー管理機能やアプリ管理機能、デバイス管理機能などを備えている。holo|one sphereと合わせて年間ライセンス形式で提供するとしている。

Industrial Editionは現場の作業支援などに好適
holo|one sphereによりプログラミングの知識なしで作業手順書を組み立てたりできる
holo|one sphereの操作画面。このように作業手順のタイプを選択していくだけで、ThinkReality A3に映し出すコンテンツを制作できる
ThinkReality A3はカメラも内蔵しているため、現場の状況を担当者が把握しながら作業指示したりできる