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塩田紳二のJavaOneコンファレンスレポート |
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会期：6月4日～6月8日(現地時間)
会場：San Francisco Moscone Center
「JavaOne」は、Sun Microsystemsが毎年開催しているJavaの開発者向けコンファレンスで、6月4日～6月8日(現地時間)までの期間開催される。基本的には、Javaに関わる技術者向けのコンファレンス(日本で言うセミナー)がメインだが、Javaのロードマップが公開されるなど、IntelのIDFや、MicrosoftのPDCに相当するイベントとなっている。ただし半分は、「お祭り」的なところもあり、夜中までBOFと呼ばれる「同好の士」の集まりなどがあったりする。
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| 暴走族かと思ったら、SUN Microsystemsの旗を付けて爆走する宣伝用のオートバイだった。日本なら、間違いなく警察が来ちゃうところだが、こういう宣伝をするのもアメリカならでは |
これだけ電力をムダに使っておきながら、低消費電力のCPUを開発して、電力危機対策とするなど、なにか、アメリカには不可解なところがある。
さて、肝心のイベントだが、まず午前中はキーノートスピーチから。会場となったモスコーンセンターの南館には、朝早くから多くの人々が並んでいた。モスコーンセンターの南館ホールはかなり広く、ステージを端に作ってしまうと、後ろからはほとんど見えなくなってしまうため、ステージは、ホール中央にあり、その両側に席が作られた。見るほうはいいかもしれないが、取材で写真を撮るほうは結構大変である。
このキーノートは、多くのゲストが登場し、デモも行なわれる。技術的な話は午後のテクニカルキーノートで行なわれるため、午前中はどちらかというと、Javaの現状紹介といった感じになった。
アメリカ人には、携帯電話でJavaが動くとか、液晶がカラーで、しかも中で動画が再生できる、というのは珍しいのかもしれないが、日本では巷の携帯電話屋にいくらでもあるもの。ここではNTTドコモのiアプリのデモや、JフォンのJava携帯電話のデモなどが行なわれた。
ステージには、黒い布をかぶせた台があり、なにが入っているのか? と思ったが、出てきたのはPlayStation2。これでLinuxが動くので、その上でJavaをデモしてみせた。
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| 社長でCOO(Chief Operation Officer)のEd Zander氏。キーノートの話者の一人 | 3次元グラフィックスで女の子が踊るJ-Phoneのデモ | メインステージに黒い布をかけて隠されていたのはPlayStation2。Linuxが動くので、その上でJavaを動かすデモを披露 |
これは、意外と参加者に好評だったみたいだが、早い話、Linuxが動けば、可能性的にはJavaが動くわけで、別にわざわざJavaを移植したというわけではないのだが……。
また、おっ、と思ったのが、ゲストとして登場したフィリップ・カーンである。最近のパソコンユーザーにはなじみがないかもしれないが、Borlandの会長を務め、DOS時代には、TurboPascalなどのTurbo言語シリーズなどで一世を風靡した人物だ。身体が大きく、中にはプロレスラーと混同する人もいるかも(キラーカーンじゃないんだから)。
Javaによく似ていると言われるMicrosoft「C#」の開発者は、元BorlandでTurbo Pascalを開発した人物である。Sunはその対抗でカーンを引っ張り出してきたのか? と思ったが、それは違って、カーンの会社(light surf社)のJavaベースのサーバーに、携帯電話を使ってデジカメで撮影した画像を送る、というデモだった。
ちなみに、やはりMicrosoftの動向は気になるようで、「MicrosoftのCフラット」といったジョークや「最近では、Javaの方がVisual BASICよりも開発者の数が多い」といった話もあった。
午前中は結局、携帯電話のデモばかり見せられたような感じだが、まあ、サーバー系は、画面見せたってなんだかよく分からないしね。結局、こういうところに落ち着いたって感じでしょうか。
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| 久々にフィリップ・カーンを見た。相変わらず巨体である | ある調査によると、Visual BASICやC++の開発者の数は減り、Javaが伸びているのだとか | エンタープライズ版Java2(J2EE)を使った、XMLによるデータベースアクセスの図。SUNの技術は略語が多く、Microsoftとはまた別の趣がある。たとえば、JSPはJava Server Pages、EJBは、Enterprise Java Beanesの略。さていくつ知ってます? |
それに比べると午後は、ちょっとハードな内容。Javaのロードマップなどが公開され、技術的な話が続く。例年参加している人に聞くと、かつてなら、こういう話を午前中にSUNの会長であるスコット・マクネリーが行なったのだとか。参加者が多くなって、純粋に開発者だけのコンファレンスとはいえなくなってきたJavaOneの、1つの節目にあたる開催なのかもしれない。
なお、明日は、展示会場の状況などをレポートする予定である。
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| LinuxカーネルとJavaを使ったPDAとして紹介されたのは、海外で発売予定のザウルスと、それをベースにドイツで出荷予定の携帯電話 | 午後のセッションで公開されたJ2SE(Java 2 Standard Editon。パソコンなどで動く普通のJavaのこと)のロードマップ。現在1.4がβテスト中である |
□JavaOneのホームページ
http://servlet.java.sun.com/javaone/home/0-sf2001.jsp
(2001年6月5日)
[Reported by 塩田紳二]
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