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富士通、過去最高の決算ながら予算は未達
富士通株式会社は、2001年3月期の決算を発表した。売上高は対前年比4.4%増の5兆4,844億万円、営業利益は62.7%増の2,440億円、経常利益は170.4%増の1,897億円、当期純利益は80.1%減の85億円となった。 「増収増益を達成し、過去最高の収益体質といえる決算」(富士通・高谷卓副社長)というものの、「個人向けパソコンの需要停滞、海外のパソコン需要の停滞、中小企業における投資意欲の低下によって、今年3月に発表した修正見通しに対して、売上高で456億円の未達、営業利益で160億円の未達となった。この1カ月で市況はさらに厳しさを増している」と話した。 部門別では、ソフトウェア・サービスが売上高は1.5%増の2兆847億円、営業利益は10.5%減の1,207億円、情報処理が売上高は6.5%減の1兆7,624億円、営業利益は16.4%減の324億円となった。 ソフトウェア・サービス部門の売上構成比は、サービスが62%、ソフトが16%、メンテナンスが22%と、前年と同じ構成比。一方、情報処理部門は、サーバーが18%、パソコン関連が61%、その他のハードが21%となり、パソコン関連の比率が4ポイント上昇した。 「UNIXサーバーの堅調ぶりに対して、グローバルサーバーの需要が減少している。また、パソコンに関しては、下期の停滞が大きく響いているが、赤字にはなっていないということは断言できる」(高谷副社長)という。 2000年度のパソコンの出荷台数は全世界で658万台。内訳は日本が300万台(前年度実績258万台)、欧州が335万台(同269万台)、北米が16万台(同16万台)、アジアが7万台(5万台)となった。構成比はデスクトップが53%、ノートブックが47%。 一方、2001年度の見通しでは、売上高5兆8,000億円(6%増)、営業利益は2,700億円(11%増)、経常利益は1,600億円(16%減)としている。「上期は引き続き厳しいが、下期の回復に期待している」という。また、2001年度のパソコン出荷見通しは全世界で717万台で、内訳は日本が340万台、欧州が351万台、北米が16万台、アジアが10万台としている。また、デスクトップが51%、ノートブックが49%になるとしている。
□富士通のホームページ (2001年4月26日)
[Reported by 大河原克行] |
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