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IDF2001 Spring Japan 初日レポートネットワーク分野に力点、PDC向けチップセットなどを発表
会期：4月17～19日
会場：東京国際フォーラム ホールC
カンファレンス初日である4月17日には、同社の上級副社長兼ワイヤレス・コミュニケーションズ&コンピューティング事業本部長、ロナルド・スミス氏らによる基調講演が行なわれた。ネットワーク分野の講演を、初日に持ってくるところに、この分野に対する現在のIntelの力の入れ具合が伺える。これまでIntelの顔であったPC分野については二日目に講演が予定されている。 基調講演では「ワイヤレス・インターネットの実現に向けて」をテーマに、予想される未来のネットワークの構成要素を説明。この中で、Intelが展開するPCA(Personal Internet Architecure)の優位性をアピールした。 PCAは、次世代のインターネット対応携帯電話や携帯型端末での使用を想定したアーキテクチャであり、アプリケーションなどが動作する「コンピューティング」、主に通信関係の処理を行なう「コミュニケーション」、それに「メモリ」の3つのブロックで構成される。ブロックの独立性を確保したことで、搭載製品の開発サイクルを短縮できるという。また、必要に応じてブロック単位で機能を置き換えることで、多様なプラットフォームに柔軟に対応できる。 このほかに、MSA(Micro Signal Architecture)のデモも行なわれた。MSAは、DSPとマイクロコントローラを1つのプラットフォームに集積したチップであり、携帯電話やPDA、デジタルカメラ、携帯型ゲーム機などに搭載することで、音声や画像の信号をリアルタイムで処理することができるようになる。デモでは、MSAのテストチップを340MHzで動作させ、高品質な音声の再生処理を実演して見せた。MSAは、現在市場にあるDSPの約3倍の性能と、動作状況に応じて高い駆動クロック(処理性能)を実現しつつ、待機時などは消費電力を低く抑えることができるスケーラブルなアーキテクチャを採用する。これらは、高い処理性能が必要となる第3世代の携帯電話などで有効だと同社は説明する。 また、日本の携帯電話(PDC)に対応した携帯電話向けチップセット「D5314 PDCharm 2.0 シングル・チップ」の発表も行なわれた。このチップセットでは、iモードやJava端末を含む国内のすべての携帯電話事業者への対応が可能である。 基調講演に続いて行なわれたプレス向けのQ&Aセッションでは、IXAコンピタンス・センタ部長、友部昭夫氏による「日本におけるブロードバンドへの取り組み」などについても説明が行なわれた。ここでIntelは、今後のブロードバンド・ネットワークの発展で特にフォーカスを当てているのはFTTH(Fiber To The Home)だと明言。理由として、より広いバンド幅と双方向性が重要だと説明した。具体的には、将来のブロードバンド時代には、Webやメールなどの「サーバー」にアクセスしてデータをダウンロードするだけではなく、インターネットに接続されたマシン間をピア・ツー・ピアで接続することで、相互に情報を交換する時代が来るためだと言う。 同社は、ブロードバンド時代には、ネットワークの広帯域化に対応するために、現在のダイヤルアップルーターを置き換えるような次世代の通信機器、そして大量のマルチメディアデータを高速に処理できる性能を持ったクライアントなどが必要になると説明。ほかのブロードバンド産業と技術的協業を行なうことで、光ベースのネットワークを推進していくという。
□インテルのホームページ (2001年4月17日)
[Reported by kasai@impress.co.jp] |
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