エプソン、撮影意図を生かして印刷できる
プリンタとデジカメ

PM-790PT CP-920Z
3月下旬より順次発売

連絡先:
 カラリオインフォメーションセンター
 Tel.0570-00-4116


 セイコーエプソン株式会社は、デジタルカメラと連携して画像の明るさなどを忠実に印刷できる新技術「PRINT Image Matching」を開発した。第1弾としてインクジェットプリンタ「PM-790PT」と、デジタルカメラ「CP-920Z」に搭載し、3月中旬より順次発売する。

 「PRINT Image Matching」(PIM)は、デジタルカメラと撮影者の意図に沿った印刷を可能にするエプソン独自の新技術。PIMに対応したデジタルカメラで、撮影時にガンマ、色空間(sRGB、NTSCなど)、画質調整パラメータ(コントラスト、明るさなど)を画像データに書き込み、PIM対応プリンタはそれらのパラメータに沿って出力することで、撮影時の意図に沿った出力が可能になるという。データは汎用Exifフォーマットに書き込まれる。

 同社では、PIMの採用をデジタルカメラメーカーに呼びかけ、3月1日現在でソニー、オリンパス、カシオ、ミノルタ、京セラ、コニカ、東芝の賛同を受けている。3月中旬以降に発売される、カシオ「QV-3500EX」(4月13日発売)、ソニー「DSC-S75/P50/P30」(4月10日発売)、京セラ「Finecam S3」(4月下旬発売)にPIMが搭載される。

 なお、従来モデル「PM-900C/880C/3500C/780C/720C」用のPIM対応ドライバおよびソフトウェアは、6月上旬からWebでダウンロード配布するほか、CD-ROMでの店頭配布も行なわれる。

木村専務取締役
 同社の木村専務取締役は発表会の挨拶で、「今日はエポックメイキングな日として記憶されるだろう。PIMを搭載したデジタルカメラとプリンタを使用すると、パソコンなしでも意図したとおりの印刷ができる。今回の発表はデジタルプリンタの本格的な幕開けに過ぎず、今後も技術開発を行なっていく。エプソンでは、写真はプリンタで印刷するものとして行きたい」と、新製品にかける意気込みを語った。


●スタンドアロンでも使用可能なPIM搭載カラープリンタ「PM-790PT」

PM-790PT
プレビューモニタは
オプション
・発売時期:3月中旬
・価格:39,800円

 PCカードスロットを搭載し、スタンドアロンでデジタルカメラの画像を印刷できるカラーインクジェットプリンタ。PIMに対応する初の製品となる。新規開発された専用プリントエンジンを搭載する。OSはWindows 98/Me/2000に対応する。独自のMSDT(マルチサイズドットテクノロジ)を搭載し、印刷解像度は1,440×720dpi、6色インクを使用する。また、4辺フチなし印刷、ロール紙印刷にも対応する。

本体右下にmicrodrive対応PCカードスロットを備える。PC接続時にはドライブとしても使用可能 オプションの「プレビューモニタ」(上)と、操作部(下)

 インターフェイスはUSBのみで、PC接続時はPCカードスロットをカードリーダーとしても利用できる。スタンドアロンでの印刷は本体上部の液晶パネルとスイッチ類で行ない、前面フチなし印刷のほか、2/3/4面、20/80面インデックスプリントにも対応する。本体サイズは467×256×212mm(幅×奥行き×高さ)、重さ約5.2kg。CF用PCカードアダプタが付属し、オプションで1.6インチ液晶を備えた「プレビューモニタ」(12,000円)が用意される。

□製品情報
http://www.i-love-epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm790pt/pm790pt2.htm


●PIM搭載334万画素デジタルカメラ「CP-920Z」

CP-920Z
・発売時期:4月13日
・価格:89,800円

 PIMと334万画素CCDを搭載した光学3倍ズーム搭載デジタルカメラ。メディアはCF。外観と主な仕様は従来モデル「CP-900Z」だが、PIMを搭載し、新規開発のエンジンを搭載したほか、本体背面にDPOF用のプリントボタンを備えた。また、Hypict(Hyper Picture Technology」を進化させた新Hypictを搭載し、コントラストの高い境界線付近の色にじみや偽色ノイズを大幅に低減したという。

背面 新設されたDPOF用プリントボタン

 出力解像度は、補完による2,544×1,904ピクセルと2,048×1,536/1,600×1,200/640×480ピクセル。また、光学ズームからデジタルズームへの切り替えは、シームレスに行えるように変更された。また、バッテリ駆動時間も強化され、連続撮影時では従来モデルの2倍となる約4,000枚(ストロボ/液晶非使用時)、撮影/再生の繰り返しで約10~20%駆動時間が延びたという。本体サイズは108×89×65mm(幅×奥行き×高さ)、重さ358g(本体のみ)。

 なお、エンジンなどを変更しているため、CP-900ZはPIM、新Hypictへは対応できない。

□セイコーエプソンのホームページ
http://www.epson.co.jp/
□ニュースリリース(PIM)
http://www.epson.co.jp/osirase/2001/010301_3.htm
□ニュースリリース(PT-790PT)
http://www.epson.co.jp/osirase/2001/010301.htm
□ニュースリリース(CP-920Z)
http://www.epson.co.jp/osirase/2001/010301_2.htm

(2001年3月1日)

[Reported by taira@impress.co.jp]

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