NEC、パソコン事業の不振で業績予想を下方修正

2月20日 発表



 日本電気株式会社(NEC)は、国内パソコン事業の不振などを理由に、2000年度(2001年3月期)の業績予想を下方修正した。

 昨年10月26日に発表した見込み値に対して、売上高で1,000億円減の5兆4,000億円(対前年比8.2%増)、営業利益で600億円減の1,900億円(同3.5%増)、当期利益は300億円減の600億円(同1.1%増)とした。

 カンパニー別では、パソコンをはじめとするコンピュータ関連製品を取り扱うNECソリューションズが850億円減の2兆2,350億円、通信関連事業を担当するNECネットワークスは400億円増の1兆8,300億円、半導体を取り扱うNECエレクトロンデバイスは800億円減の1兆2,500億円とした。

 NECソリューションズの850億円の下方修正については、パソコンおよびバーソナル情報機器の下方修正が大きく影響している。

 具体的には、ソフトおよびサービス事業に関しては、SIサービスの70億円の上方修正に支えられて、10億円の上方修正となっているが、ハード事業が860億円の下方修正となった。なかでも、パソコン分野で360億円減の9,540億円、営業損益でも240億円減のマイナス20億円、営業利益率マイナス0.2%としており、松本滋夫取締役専務は、「パソコン分野の損益が悪化したのは、日本国内の収益悪化によるもの」と国内パソコン事業の不振ぶりが大きく影響したことに言及した。

 続けて、「昨年11月以降、国内における出荷数量減、売価ダウンの影響に加え、パソコン関連製品は海外調達の比率が高く、昨今の円安の影響もある。また、急激な市場変化に対して、部品調達などの分野で十分に機能することができずに、部品の原価高を招いたことも要因」とした。

 また、海外のパソコン事業に関しては、クリスマス商戦の不振などの影響もあって、20~30億円程度の赤字としたが、「今回の下方修正に大きく影響は与えていない」としている。

 同社では、今回の業績予想の下方修正に伴って、国内のパソコンの年間出荷台数を、当初計画の368万台から、355万台(前年実績は306万台)に修正した。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0102/2001-01.html

(2001年2月20日)

[Reported by 大河原克行]

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