Flashの出力が可能となったCorelDRAW 10
--経営再建策も説明、Linuxディストリビューションからは撤退へ

CorelDRAW 10

4月6日 発売

連絡先:メディアヴィジョン
     Tel.03-3263-0566



 Corel株式会社メディアヴィジョンは、共同で「CorelDRAW 10 日本語版」の発表会を開催した。

 「CorelDRAW 10」は、グラフィックソフト統合パッケージ「CorelDRAW」の最新版。イラストレーションツール「CorelDRAW 10」、フォトレタッチツール「CorelPHOTO-PAINT 10」と、今回新たに開発されたベクターアニメーション作成ツール「CorelR.A.V.E」から構成される。3つのツールが同梱された「CorelDRAW 10 Graphics Suite日本語版」と、PHOTO-PAINTが付属しない「CorelDRAW 10 日本語版」、PHOTO-PAINTとR.A.V.Eをパッケージにした「Corel PHOTO-PAINT 10 日本語版」の3パッケージが用意され、価格は「Graphics Suite」が88,000円、「CorelDRAW 10」、「PHOTO-PAINT 10」が48,000円。それぞれにアップグレード版、アカデミック版が用意され、4月6日より販売される。現在、日本語版は開発中だが、英語版での対応OSはWindows 98/Me/NT 4.0/2000となっている。

CorelR.A.V.E
 CorelDRAWではリアルタイムプレビュー機能やヒストリー機能が追加された。Flash形式での書き出しに対応したほか、HTML出力も強化され、Webとの連携に注力したバージョンアップとなった。また、日本語テキストのPDFへの書き出しなどにも新たに対応した。

 新たに追加されたアニメーション作成ツール「CorelR.A.V.E」は、CorelDRAWとのシームレスな環境でWebアニメーションを作成できる。FlashやQuickTime、AVI、アニメーションGIFなどでの書き出しが可能となっている。なお、CorelR.A.V.Eの単体販売の予定はないという。


Elie Salibi氏

 発表会では、製品デモのほか、CorelのAsia Pacific地域のElie Salibiディレクターが、昨年から行なっている同社の再建策について説明した。昨年はリストラクチャリングの年で、今年に向けて良い成果を上げていると説明、Linuxグループ、Word Perfectグループ、グラフィックス事業グループの各グループごとの再建策を解説した。

 従来、独自のディストリビューション「Corel Linux」を中心にしてきたLinux事業だが、Corel Linuxに関しては他社への売却を検討中で、Word Perfectなどのアプリケーションに関しては引き続き開発、販売を続けていく。


プロダクトグループごとの戦略

 Word Perfectグループに関しては、SOHOやビジネスユーザー向けの展開を考えているほか、従来のユーザーには積極的にアップグレードを促していくとした。また、従来各言語ごとにローカライズしたパッケージが約30あったが、それを4パッケージに絞って展開するという。

 「Corel DRAW」に代表されるグラフィック分野では、1年に30%成長している市場で、年に2倍の成長を目指すと解説した。


今後一年の目標

 また、今後1年の事業展開について「既存ユーザーにCorelDRAW 10への移行を促す」、「CorelDRAW 10のMac OS 9/Mac OS X対応版を夏にリリースする」、「Painter、BryceなどでのMac OS 9/Mac OS Xへの対応」などに焦点をあてるとし、長期的にはグラフィック分野でのシェアを拡大し、Webベースでのソフトウェア販売を行なうなどのプランを解説した。



□メディアヴィジョンのホームページ
(2月13日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.mvi.co.jp/corel/
□Corelのホームページ(英文)
http://www.corel.com/

(2001年2月13日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

I
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】

【Watch記事検索】


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.