IAにはMP3再生機能と低価格が必要
~NSJヘルト新社長記者会見~

1月30日開催


 今年1月1日付けで就任した、ナショナルセミコンダクタージャパン(NSJ)株式会社のユーゲン・ヘルト代表取締役社長が都内で記者会見を行なった。

 同社は、以前所有していたCyrix部門を'99年にVIA Technologiesに売却しており、PC業界からは一歩退いた立場にある。

 現在は、得意とするアナログデバイスとシステム・オン・ア・チップ(SOAC)へターゲットを絞っている。PC周辺では、Geode(旧名Media GX)をベースにしたIA(インフォメーション・アプライアンス)をポストPC時代の柱として推進しており、その方面への言及が多かった。

 ヘルト社長は、PCは操作が難しく不安定であり、携帯電話は液晶が小さく享受できる機能が制限されるとし、両方の欠点を持たないIAこそがインターネットアクセスの主力になると述べた。また、IAに求められる条件として、ポータブルで、ワイヤレスにインターネットに接続でき、バッテリ寿命が長く、必要十分な大きさのディスプレイを備えていることや、オーディオ機能を備えておりMP3の再生も、ある程度以上の音質で行なえることを挙げた。オーディオが含まれているあたりがアナログが得意な同社らしい。

 なお、IAの立ち上がり時期については、IDCの調査をひいて、2003年に2,000万ユニット(STB、PDA除く)という数字を挙げるにとどめた。また、IAの普及を妨げている要因は価格であると指摘し、現状では500ドル前後であるIAが200ドル以下になる必要があると述べた。現状では10インチの液晶が大口ロットでも100ドル以上することから、すぐにこの価格になることは難しいとしながらも、IAという存在が理解されるにつれ、普及の速度が高まるという楽観的な姿勢を示した。

□ナショナルセミコンダクタージャパンのホームページ
http://www.nsjk.co.jp/
□ユーゲン・ヘルト氏略歴
http://www.nsjk.co.jp/about/biograghy/heldt.html
□IA製品情報
http://www.nsjk.co.jp/product/ia/index.html

(2001年1月30日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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