AMD、2001年のロードマップを公開。今年後半のAthlonは1.7GHz
~史上最高の決算を受けて、シェア30%を目指す~

堺和夫代表取締役社長
1月18日 開催


 日本AMD株式会社は、米本社の決算発表を受けてプレスミーティングを行ない、2001年のロードマップなどを公開した。

 まず、堺和夫代表取締役社長が、昨年を振りかえり、1GHzの製品をIntelに先駆けて発表したことをはじめ、AMDが発展を続けた年であったことを強調した。そして2001年の日本AMDの目標を「シェア30%」とした。また、平家物語の一節をスクリーンに表示し、“奢れる者久しからず”と赤い字で強調された部分を示し、「他社のように好調におごることなく、努力を続けていきたい」と締めくくった。

吉沢俊介取締役
 続いて吉沢俊介取締役が米本社の決算発表のハイライトを解説した。今回の決算はAMDにとって過去最高の数字であり、売り上げは46億ドル、純利益も9億8,300万ドルに達し、昨年の赤字から脱出した。また、プロセッサの出荷数は2,650万個に達し、世界シェアの約17%を確保したという。

 また、米国のプレスカンファレンスで明らかになった、2001年の自社製品についての予測を紹介した。

・2001年第1四半期の終わりにはAthlonはすべて1GHz以上となり、全製品がFab30で製造される
・Athlonのクロックは、第1四半期に1.3GHz、第2四半期に1.4~1.5GHz、後半に1.7GHz。2GHz以上は2002年のHammerまで持ち越し
・Duronのクロックは第2四半期に900MHzを越え、第3四半期に1GHzを予定
・DDR SDRAMのシェアは2001年末で20~30%を占める
・SOI技術を導入した0.13μmルールプロセスは第4四半期に実現

サム・ローガン
マーケティング本部長
 最後にサム・ローガン マーケティング本部長がAMD製品のロードマップなどを公開した。Athlon系はデスクトップ、モバイルとも第1四半期に「Palomino(パロミノ)」の投入が予定されている。

 また、Duron系は第2四半期に「Morgan(モーガン)」の投入が予定される。こちらもデスクトップ用とモバイル用がある。Palomino/Morganともモバイル用にはPowerNow!テクノロジが導入される。

 0.13μmルールプロセスによる製品は2002年の投入となっており、64bitの「SledgeHammer」、「ClawHammer」、Athlon系の「Thoroughbred」、Duron系の「Appaloosa」などが表示されている。

 興味深いのはチップセットのロードマップで、760以降の製品はすべてサードパーティ製となっている。とくにローエンド向けのUMA対応チップセットが大きく記載されているのが印象的だ。なお、デュアルプロセッサには760MPで対応予定としているが、発売時期などは未定とされている。当面は760と、ALi/VIAのDDR対応チップセットがハイエンドとなる。

プロセッサロードマップ チップセットロードマップ
※別ウィンドウで大きい画像が開きます

 なお、会場では日本AMDオリジナルのCPUベンチマークプログラム「Ninja」によって、Pentium 4 1.5GHzとAthlon 1.2GHzを比較し、すぐれた結果を示した。「Ninja」は、3Dグラフィックスの表示レートによってプロセッサ性能を比較するプログラムで、今後は店頭でのデモに利用されるほか、将来的にはプレスなどに配布される予定という。現状ではDirectX8対応で、Athlonはエンハンスト3DNow!対応、Pentium 4はSSE対応(SSE2未対応)という条件で動作しているという。

Pentium 4ベンチマーク結果 Athlonベンチマーク結果 ムービー MPEG-1形式

□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.amd.com/japan/news/corppr/nr21005.html

(2001年1月18日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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