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ソニー、沈胴式光学3倍ズーム搭載
324万画素コンパクトデジカメ

10月20日より順次発売

標準価格:99,800円

連絡先:デジタルスチルカメラ テクニカルインフォメーションセンター
    Tel.0564-62-4979


 ソニー株式会社は、沈胴式光学3倍ズームレンズを搭載した有効324万画素のコンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot DSC-P1」を10月20日から99,800円で発売する。

 また、同社初となる純正マリンパック、P1専用「MPK-P1」も11月15日から23,000円で発売される。

 ソニーのデジタルカメラは「Cyber-Shot」と、「Mavica」の2系統があり、さらにCyber-Shotではユニークなデザイン・機能の「Fシリーズ」、スタミナの「Sシリーズ」の2シリーズがラインナップされている。今回の「P1」は、そのCyber-Shotの新しいシリーズとなる。

 同社ではP1の“P”は「Pocket、Portable、Pleasure、Playなど、ポケットサイズのボディに、新しい遊び・楽しさを詰め込んだ商品コンセプトを表した」とし、「現在、デジタルカメラはパソコン周辺機器にとどまっているため、画素競争などハードウェアのスペック競争に陥ってしまっている。この製品でそれを打破していきたい」という。また、「今までソニーは、新たな提案をし続け、市場を創造していった。今回のP1でも新しい市場を作り、Cyber-shotブランドを国内NO.1ブランドにしたい」としている。

超小型実装部品を使用し、コネクタを使用しないフレキ実装技術を採用したことで、コンパクトな筐体にうまく織りこんでいる
 P1の最大の特徴は、外形寸法113.0×43.8×53.9mmのコンパクトボディに、光学3倍ズームレンズと有効324万画素CCDを詰め込んだこと。3月に発売された「Cyber-shot S70」をベースに開発されているが、小型化のためS70の特徴であるカールツァイス製レンズは使わず、沈胴式レンズを新規開発。ズームレンズの厚さは32.4mm、直径39.7mmと、S70に比べて体積で約40%削減している。

 さらに、超小型実装部品や、新開発の各基板をコネクタレスで接続するフレキ実装技術により、基板実装面積もS70の約1/3に削減。これらの新開発のユニットや、技術を採用したことで、全体の体積はS70の約半分を実現している。

 カメラとしての基本性能はS70とほぼ同等で、インターフェイスはUSBで記録メディアはメモリースティック。パッケージにはUSBケーブルや、ドライバも同梱される。なお、小型化にともない使用するインフォリチウムバッテリがMタイプ(NP-FM50)から、Sタイプ(NP-FS11)に変更された。これにより、バッテリ駆動時間が静止画撮影時でS70の約150分(連続撮影約2,000枚)から、約90分(同1,700枚)に減少している。

 P1にはS70同様、MPEG-1での動画撮影機能「MPEG MOVIE」を搭載。160×112ドット(ビデオメール)で連続最大1分、TVにフル画面再生可能なハイクオリティー(320×240ドット)では同15秒の撮影が可能。また、新機能として「クリップモーション」も備える。これは、ノーマルモード(160×120ドット)で最大10コマ、モバイルモード(80×72ドット)で最大2コマ撮影すると、カメラ内で自動的にアニメーションGIFを作成する機能。コマの間隔は0.5秒固定となっている。

 そのほかS70との相違点は、液晶が固定式となり、外部フラッシュ端子が省かれ、レンズカバーが内蔵式となった。このようにS70とは仕様、機能の傾向が異なっており、価格もS70(113,000円)よりも安く設定されていることからも、P1はより一般向けの商品といえるだろう。

発表会には巨大なモックアップも登場。ちゃんとレンズも飛び出すようになっていた 写真でみると大きく見えるが、実際に手にとると結構小さい。液晶は1.5インチと小型だが、映りはかなりクリア

 なお、P1の発売される10月20日から新サービス「i-jump」も開始される。このi-jumpは、カスタマー登録したユーザーが無料に使えるサービスで、カラーiモード端末にP1で撮影したGIFアニメーションや、静止画を送ることができる。

 画像ファイルは、i-jumpサーバーに置かれ、カラーiモード端末にはメッセージとともに、そのURLがメールで送られる仕組み。なお、画像は72時間経過すると自動的に削除される。

 これはP1に限ったサービスではなく、既存のCyber-shotや、Mavica、DVカメラでも登録ユーザーなら無償で受けられる。ただし、既存ユーザーには、P1標準添付のi-jump用アプリケーションを実費程度で提供するとしている。

【主な仕様】

  • CCD:1/1.8型 総画素334万(有効324万)画素、
    インターレーススキャン正方画素CCD、原色フィルタ
  • レンズ:F2.8-5.3、光学3倍ズーム
        f=8~24mm(35mmフィルムカメラ換算 f=39~117mm)
  • AF合焦範囲:0.50m~∞(AFモード)、0.1m~∞(マクロAFモード)
  • 露出制御:自動(±2.0EVコントロール可)
  • シャッタースピード:自動(2~1/2000)
  • モニター:1.5型TFT LCD(12.3万画素)
  • フラッシュ:調光式(オート/赤目オート/強制発光/発光禁止)
  • 静止画圧縮方式:JPEG、TIFF、GIF(クリップモーション/テキスト)
  • 動画・音声圧縮方式:MPEG-1
  • 画像サイズ
    • 「静止画」:2,048×1,536/2048×1360(3:2)/1,600×1,200/
      1,280×960/640×480ドット
    • 「MPEG動画」:
      • HQモード(320×240ドット):連続15秒
      • プレゼンテーションモード(320×240ドット):連続15秒
      • ビデオメールモード(160×112ドット):連続1分
    • 「クリップモーション」
      • ノーマル(160×120ドット)最大10コマ
      • モバイル(80×72ドット)最大2コマ
  • デジタルI/O:USB(mini-B)
  • 電源:インフォリチウムバッテリ(NP-FS11)、ACアダプタ
  • 外形寸法(幅×奥行き×高さ):約113.0×43.8×53.9mm
  • 重量:約208g(本体)、
       約250g(バッテリ、メモリースティック8MB、リストストラップ含む)


●メモリースティック、PCカードスロット搭載403dpi昇華型プリンタ

 ソニーは、同時にメモリースティックと、PCカードスロットを備えた403dpiの昇華型プリンタ「DPP-SV55」も発表。11月15日から発売する。価格はオープンプライスとなっているが、店頭予想価格は4万円前後と見込まれる。

 このプリンタはメモリースティックや、PCカードスロットを使ってスタンドアローンで使用するだけでなく、USBインターフェイスも搭載しているので、Windows 98/98 SE、Mac OS 8.5.1/8.6/9.0用のプリンタとしても使うことができる。

 同社では、パソコンで展開している「バイオギア」と同じように、サイバーショットでも周辺機器群「サイバーショットギア」を展開していくとしている。今回のDPP-SV55は、その第1弾と位置付けられている。

 発表会場ではメモリースティックスロットや、プリンタを内蔵したテレビ、CD-Rドライブを搭載したプリンタ、小型のモバイルプリンタを参考出品。いずれも詳細は未定だが、製品化する方向で検討しているという。


【CD-R+プリンタ】
【モバイルプリンタ】
【テレビ+プリンタ】

【主な仕様】

  • 解像度:403×403dpi
  • 階調:Y、M、C 各色256階調
  • プリント時間:ポストカードサイズ 約90秒/スモールサイズ 約60秒
  • インターフェイス:メモリースティックスロット、Type2 PCカードスロット、USB、ビデオ出力
  • 対応画像フォーマット:DCF Exif ver2.1、BMP
  • ペーパートレイ容量:ポストカード 25枚/スモールサイズ 30枚
  • 外形寸法(幅×奥行き×高さ):242×267×72mm(ペーパートレイ含まず)
  • 重量:約2.1kg(ペーパートレイ含まず)


□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□「DSC-P1」のニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0912A/
□「DSC-P1」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/DSC/DSC-P1/
□「DPP-SV55」のニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0912/
□「DPP-SV55」の製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/DSC/accessary/printer.html
□関連記事
【2月2日】ソニー、コンパクトカメラっぽいデザインの新Cyber-shot
~最上位機種は334万画素+バリオゾナー~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000202/sony1.htm

(2000年9月12日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]

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