Creative Technology本社でラウンチイベント開催 |
今回ラウンチイベントで紹介されたCreativeの新製品「NOMAD Jukebox」。見た目はポータブルCDプレーヤーそっくり!? | カラーはシルバー+ブルーと、このシルバー+グリーンの2種類 | 写真左側にあるのは、ボディがトランスルーセントになっているタイプ。Mac向けに試作したものだそうだ |
NOMAD Jukeboxの基板部分。このように、2.5インチHDDが直付けされており、ちょうどその裏側に液晶があるような構造となっている |
液晶は、単独でのオペレーションのしやすさや、視認性を考え、大きめのものが搭載されている | 当日は、本社内のショールームもNOMAD Jukebox一色。Macintoshでのデモ機も用意されていた |
【NOMAD Jukeboxの主な機能】
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■CreativeのCEOが語るJukebox戦略
SIM WONG HOO(沈望傅)氏
Creative Technology Ltd
Chairman Chief Exective Officer |
そうした中で、日本の市場はワールドワイドで見ても1つの大きなマーケットと認識しています。今回のNOMAD Jukeboxの日本における最初のターゲットユーザーは、すでに国内に10数万人も存在するSound Blasterユーザーと考えています。今までの携帯型NOMADを購入していただいた方も、実はSound Blasterユーザーの方が圧倒的に多いので、まずそうした方々に訴求したいと思っています。とくにSound Blaster Live!のユーザーは、PCでもハイエンドな環境の方々になるかと思いますし、そうした方々が、非常に優れたエバンジェリストであることも、われわれはよく理解しています。また、今回のNOMAD JukeboxはMacにも対応しますので、既存のWindows PCのユーザーだけではない広がりも狙っています。そういった意味では、今までのPCショップでの販売は当然として、オンラインや家電量販店のポータブルオーディオ機器売り場での展開も考えていかなければいけないと考えています。
今回のNOMAD Jukeboxは、PCからファイルを転送しなければいけない純粋なプレーヤー機能しか搭載していません。それが、なぜかといいますと、インターネットを利用したデジタルミュージックのマーケットにおいて、通信インフラやコンテンツサービスはまだ脆弱で、ユーザーの大半がダウンロードよりも自分のPCでエンコードする方法を選んでいる以上、PCとの連係は必須条件と考えられるからです。
また、ファイルのフォーマットもまちまちですし、とくに日本は通信費が高いですから、よりそうした傾向は強いかと思います。そうした中、今回記憶媒体にHDDを選んだのは、メモリースティックやSDカードなど、新たなデファクトを狙うものも出てきてはいますが、まだまだ高価で容量も少なく、コストパフォーマンスの観点からすれば、現時点ではHDDが最適と判断したからです。耐性において不安視される方もいらっしゃるでしょうが、HDD自体は40Gのショック耐性を持ったものを採用していますし、読み出しやウェイト、プラッタの回転制御、内蔵キャッシュやアルゴリズムの解析など、採用HDDを前提にさまざまなチューンもかけていますので、再生に関してはほとんど問題はありません。むしろ、電源に既存の市販品を使うように設計したため、対容量的に見た場合、可搬時の再生時間に対して不満をおぼえる方もいらっしゃるかとは思います。これに関しては専用の新しいものも現在研究中ですので、将来的にはより再生時間の長い環境も提供できると思います。
幸い、Sound Blaster Live!は、こうしたPCとコンシューマのオーディオ機器とのシナジーを産む橋渡し的な位置にいます。PCにエンコードベースがある以上、PCオーディオはサテライトとなり、Sound Blaster Live!のようなベースとなる製品は不可欠になります。そういう観点から見れば、Sound Blaster Live!にも次世代製品は確実にあると言えます。カテゴリコンバージェンスは今後この業界では必至でしょうし、それはPCとコンシューマエレクトロニクス機器にも同様に言えることです。ただし、そこには乗り越えなければいけないさまざまなインフラの壁があります。たとえばネットワーク、OS、インターフェイスといった部分は非常に大きなウェイトを占めるでしょう。
ただ、現状で考えると、PCはビジネスモデルがオープンで、かつそのキャパシティはますます増加傾向にありますので、サービスのベースとなり得るのは当面はサーバーなどのPCであると考えています。そうした面からも、PCとのシナジーは、オーディオシステムを考える上でももっとも有効であると思います。PCのソリューション自体は、大きな流れの変化期にありますが、その中においてもオーディオはなくなっていません。PCオーディオに関して言うならば、ソフト、ハード、加えてファンクションもキャパビリティチェンジが起きていて、以前のSound Blasterと新しいSound Blaster Live!がその真っ只中にいる製品であると言えるでしょう。そして、今後を考えるにあたり、新しい形式に対応したり、われわれから新しいものを生み出していかなければならないのは確かです。
今回、EAXの技術をこのNOMAD Jukeboxにも入れ込みました。Sound Blaster Live!のユーザーの方々から見れば、EAXはAPI的なものだったのでは? と思われるかもしれませんが、EAXはそもそも技術のブランドであり、固定された1つのアプリケーションのような概念ではありません。さまざまなファンクションの集合体と見ていただくのが正解で、これらファンクションは今後もどんどん追加していく予定なのです。そういう手法を取ろうとする上でも、PCにつながることはやはり大きな意味を持つことになります。インタラクティブ性を含めて、容易な機能のアップデートを提供したいと考えた場合、PCのWindowsプラットフォームは非常に便利なのです。これがCEだったりした場合、簡単にはアップデートできませんから。
このように、PCを軸に、さらに言えばSound Blaster Live!のようなニュージェネレーションをベースに、今までのNOMADや今回発表したNOMAD Jukeboxなどで、オーディオにおけるパーソナルなデジタル・エンタテイメントの幅を広げていくことがCreativeのこれからの方向です。
□Creative Technologyのホームページ(英文)
http://www.creaf.com/
□「NOMAD Jukebox」の製品情報(英文)
http://www.nomadworld.com/products/jukebox/
(2000年8月10日)
[Reported by DOS/V POWER REPORT編集部]
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