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NEC、個人ユーザー向け統合サイトを開設しオンラインBTOを開始

7月18日開設

連絡先:121@storeに関する問い合わせ先
     Tel.03-5232-3233


 日本電気株式会社(NEC)は18日、個人ユーザー向けの統合サービスサイト「121ware.com」(ワントゥワンウェア・ドット・コム)を開設した。同時に、このサイト内に個人向けのBTO対応直販ショップ「121@store(ワントゥワン・アット・ストア)」もオープンした。

 121ware.comは、従来「98Inoformation」や「PICROBO」など15のWebサイトに分散していた、PC本体、周辺機器の製品情報や、ドライバ情報、イベント情報などを統合したもの。ユーザーインターフェイスを統一したことで操作性が向上したほか、目的の情報へ到達するのに平均2.5クリックまで短縮できたとしている。

 121ware.comの主なサービスは、ショッピングサービス「121@store」のほか、ユーザー同士の意見交換ができる掲示板を設けた「コミュニケーションサービス」、パソコンの活用方法を提供する「アドバイザーサービス」、オンラインサポートやサービス拠点の情報を提供する「レスキューサービス」の4つ。

 同サイトでメールアドレスや、名前、趣味などを入力してユーザー登録することで、ユーザーの好みにあわせた商品の提案も行なわれる。例えば、趣味に映画と記入すると、ホームシアターの情報などが提示される。さらに、所有している同社製品の型番を登録しておくと、その製品にあわせた最新ドライバ情報が表示されるようになる。

 また、121ware.comでは「121ware ポイントサービス」が新たに導入される。121@storeでの購入価格の3%が加算されるほか、掲示板への書き込みなど121ware.comのサービスの利用頻度に応じてポイントが付く。このポイントは商品券や、ノベルティグッズなどと交換できる。

 同社初となる個人向けPCの直販サイト121@storeでは、Web販売専用モデルデスクトップ「VALUESTAR G」(11機種)、ノートPC「LaVie G」(4機種)を用意。ただし、店頭販売モデルとはロゴが異なる以外は、筐体デザインや基本仕様はほぼ同じで、BTOによりユーザーが自由に設定できる点がメリットとなる。なお、本体は専用モデルのみの販売で、店頭販売機種は販売されない。NECでは121@storeのターゲット層を「買い替え、買い増しユーザーといった中上級者」と設定。今年度3万台の出荷を予定している。

 121@storeは、パソコン本体以外にもモバイルギアや、プリンタなどの周辺機器も取り扱い、本体以外の製品は他社製のものも取り扱っている。また、ISDNセットモデルや、ホームページ作成セットモデルなど、本体と周辺機器に加え、セットアップサービスなどをセットにした「用途提案モデル」も8用途111機種用意される。

 納品は本体については最短5日、周辺機器は同3日。商品の手配状況にていては、運送会社とデータを連携させることで配送状況も含めて、リアルタイムに同サイトで確認できる。

 同社では、ユーザーが121@storeで直接購入するほか、販売店のWebページからや、店頭の契約端末からも注文可能になるとしており、その場合は、経由した販売店にNECから成約手数料が支払われることになる。現在のところ、具体的な販売店名は明らかにされていないが、今年度中に約300店との連携が予定されている。

 オンライン直販は既にソニーや、松下など大手メーカーが参入を果たしており、今回NECもその仲間入りしたことになる。しかし、販売される「Gシリーズ」の価格は「同仕様の店頭モデルとほぼ同じ」としているほか、Gシリーズは店頭販売を行なわないとしており、既存の販売店との棲み分けが明確に行なわれている。さらに、将来的にも販売店のWebページや、店頭の端末からの121@storeに注文を受けて、販売店に手数料を支払うなど、あらゆる面で販売店に配慮した内容になっている。現在、Web直販の販売に占める割合は0.5%以下とされており、既存の販売店を無視することはできない。しかし今のうちに手をつけておかないと、時流に乗り遅れる。このジレンマの中で、出したNECなりの回答といえるだろう。

 発表会の中で行なわれた質疑応答では「現在、全体的にパソコンの品不足が起こっているが、具体的にどういった状況か?」という質問が出たが、これに対し「現状で足りない部材は、いわゆる“光もの”のCD-RWやDVD-ROMドライブ。ドライブ自体というより、コントローラチップがネックとなっているようだ」とした。さらに、商品不足による損失として「4月から7月中旬まで6万台ぐらいは売り損じているのではないか」とし、部材不足により発表や、出荷を遅らせた製品もあることを明らかにした。

 「この状況がいつまで続くのか?」という質問には「正直なところ、わからない」とし、「少なくとも今年いっぱいは影響を受けるだろう」と語った。さらに、「ここ数年、世界的に景気の影響を受けて半導体への投資があまりされていなかった。しかし、携帯電話やゲーム機が世界中で急伸したことで、需要と供給のバランスが崩れている。4月ごろから最も重要な仕事は、部材を集めてくることになっている」と説明した。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0007/1801.html
□「121ware.com」のホームページ
http://121ware.com/

(2000年7月18日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]

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