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東芝からもBSデジタルハイビジョンTVと単体チューナ
~スマートメディアスロット、i.LINK端子搭載~

8月10日から順次発売

標準価格:「36D2000」498,000円
     「32D2000」430,000円
     「TT-D2000」オープンプライス


 株式会社 東芝は、BSデジタルハイビジョンテレビ「デジタルFACE」2機種(36インチ「36D2000」、32インチ「32D2000」)と、単体チューナ「TT-D2000」を発売する。TT-D2000と36D2000がBSデジタル放送の試験放送が始まる9月1日から、32D2000は先行して8月10日から発売される。価格は36D2000が498,000円、32D2000が430,000円、TT-D2000がオープンプライスとなっている。なお、TT-D2000の店頭予想価格は10万円程度が見込まれる。

 BSデジタルハイビジョンテレビは、三洋が業界初の製品「VIZON(HVC-36DZ1、57万円)」を5月18日に、次いで5月25日に松下が「デジタル タウ(TH-36D10、48万円)」と単体チューナ「TU-BHD100」を発表した。今回のデジタルFACEは、松下のデジタル タウに競合する製品と見られ、価格や性能はほぼ同等となっている。しかし販売戦略の面では、東芝は1回り画面サイズが小さい32インチのモデルを先行して販売、松下は発売前から店頭展示で大々的にアピールを行なうなど、異なったアプローチをとっている。なお、東芝は今のところ、積極的に発売前の店頭展示を行なう予定はないとしている。

 TT-D2000とデジタルFACEのチューナ部の性能はほぼ同等。BSデジタル放送のテレビ放送、データ放送、ラジオ放送の3種類に対応する。テレビ放送は1080i、720p、480pをフルサポートし、松下のデジタル タウとは異なりデジタルFACEでは720pも変換なしで表示される(デジタル タウは1080iに変換して表示)。TT-D2000は、映像出力にアナログ以外にD1~D4に対応したD端子を装備。手持ちのテレビにあわせて設定すれば、D3ならD3に、D1ならD1に変換したり、D4を選択すれば変換なしに出力することもできる。

 GUI部にはWind River SystemのOS「pSOS+」を採用。その上に同社独自のグラフィック処理ソフトなどを搭載することで、多彩な選局方式を実現したとしている。なお、今回のBSデジタル製品に搭載したLSIや、OSを除くソフトウェアはすべて自社開発とのことで、LSIについては「開発に多額の資金を投入し、よいものに仕上がっていると自負している」とし、「今後外販していきたい」という。

 デジタルFACE、チューナともに、松下の製品と同じようにi.LINK端子を装備する。D-VHSを接続することで、デジタル録画や、テレビ側からD-VHSをコントロールすることが可能。東芝からもD-VHSデッキの発売が予定されているほか、既に発表されている松下のデジタルFACEやD-VHSデッキと、相互に互換性を持たせたいとしている。なお、DVDレコーダについては「それほど遠くない時期にDVD-RAMレコーダを発表する。東芝の初代DVDレコーダは、DVD-RAM規格である」と明言し、DVD-RAMを選択した理由として「パソコンとの親和性の高さ」を挙げた。

 また、スマートメディアを推進する東芝ならではの装備として、スマートメディアスロットが挙げられる。BGMと共にスライドショーを再生することが可能なほか、将来的にスマートメディアを使ったソフトウェアのバージョンアップが可能となっている。また、光デジタルオーディオ出力も装備しており、AAC対応のAVアンプなども接続できる。本体には2,400bpsのモデムや、B-CAS(Conditional Access System~限定受信)スロットも搭載し、ショッピングや有料放送にも対応する。

【デジタルFACE】

【TT-D2000】

【参考展示】
発表会では東芝が考える将来のデジタルネットワークについての参考展示も行なわれた。ただし、ほとんどの展示品が使用イメージの提示にとどまっている i.LINK対応DVD-RAMビデオレコーダとD-VHSデッキ。モックアップですらなく、紙のパネルだった
i.LINKでパソコンと接続するシミュレーション展示。パソコンでi.LINK機器をコントロールしたり、パソコンでビデオを編集したりすることが想定されている Bluetooth SDカードのモック。将来的にはテレビやパソコンに差し込んでデータを受信するということらしい

【主な仕様】
36D2000/32D2000TT-D2000
ブラウン管フラット スーパーブライトロン管
36/32インチ
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
855×594×622mm(36D2000)
750×540×544mm(32D2000)
370×324×73mm
受信チャンネルVHF 1~12、UHF 13~62
CATV c13~c38
BSデジタル 000~999
BSデジタル 000~999
端子D4入力:3系統
ビデオ入力:6系統
S2入力:4系統
BS録画出力端子
オーディオ出力端子
ヘッドホン端子
副画面イヤホン端子
光デジタル音声出力端子
i.LINK端子:2
ビデオコントロール端子
モジュラー端子
BS-IF 分配出力端子
D4出力1系統1端子
S1出力:2系統
映像出力:2系統
音声出力:2系統
光デジタル音声出力端子
i.LINK端子:2
ビデオコントロール端子
デジタルチューナコントロール端子
モジュラー端子
モデム2,400bps

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2000_06/pr_j1301.htm
□関連記事
【5月25日】松下、i.LINK対応BSデジタルハイビジョンTVと単体チューナ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000525/pana.htm

(2000年6月13日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]

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