会場に展示されたタワー型ホームサーバーコンセプトモデル

11月29日開催

　株式会社日立製作所 デザイン本部は29日、同社のデザインコンセプトモデルなどを展示するプライベートショー「DESIGN FRONTIER 2002」を開催した。

　同展示会は、日立製品のデザインを手がける「デザイン本部」が提案する、新しいコンセプトデザインの制作過程や、実際に作成されたプロトタイプなどを展示するもの。

　展示会では、短期間でコモディティー化されてしまい、単純な価格競争に陥りがちな製品・サービスに、独自の価値を付加することが必要であると提案。それにはデザインのもたらすイメージや価値観、新しい経験をユーザーに提供する、「経験価値」＝「Experience」が重要という。

　Customer Experience Designをテーマとした今回の展示会では、デザイン本部が行なっているデザインの過程が展示された。未来の生活イメージを軸とする構想段階から、実際にアイデアを検証し、プロトタイプを制作する過程、完成した製品をビジネスとして成功させるための、効果的なプロモーションの研究など、デザイン本部が行なっている取り組みが紹介された。

　会場では、タワー型のホームサーバーコンセプトモデルや、2層式のタッチパネルディスプレイなど、同社の将来製品に影響を与える可能性のあるプロトタイプが実際に展示されデモを行なった。

タワー型ホームサーバーコンセプトモデル。HDDや光学ドライブをユーザーが交換できるようにするという。コンセプトモデルのため発売時期などは未定	タワー型ホームサーバーの上部。スロットインタイプのドライブを備える

ホームーサーバー用のワイヤレス光学マウス。外観は巨大だが、裏側にリモコンを装備している

2層式のタッチパネルディスプレイ。タッチパネルセンサーを備えた液晶パネル周辺に赤外線センサーを備え、タッチパネルに触れない位置でも指の動きを検出する	指をかざすだけでマウスをドラッグするような操作が可能。写真では鉄道の路線図に指をかざした位置の詳細な路線図を表示しているところ。ここで画面に触ると「クリック」したことになる	暗唱番号などの入力に利用する案。指をかざしたところだけ番号が見え、画面を触ることで番号を入力する

画面上のボタンを押すと、液晶パネルが後退し、実際にボタンを押したような感覚を味わえる液晶ディスプレイ	ボタンに設定された「強さ」に合わせて、液晶パネル背面の駆動部分が反応する仕組み	飛行場を前提とした案内システムのデモ。カード状の搭乗券の情報を読み取り、出発ゲートの方向など、道案内がリアルタイムでユーザーの足下に表示される

□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□日立デザインのホームページ
http://www.hitachi.co.jp/Div/dc/

(2002年11月29日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]