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COMDEX Fall 2002前日レポート MobileFocus編

HPとDellのPocket PCが正式発表に先駆けて公開

HPが発表したiPAQ h1910。わずか120gと軽量で、価格も299ドルと安価になっている。採用されているCPUはIntel PXA250/200MHz

会期:11月18日~22日(現地時間)
会場:Las Vegas Convention Center



 COMDEX/Fallでは、メイン会場における展示会以外でも、各メーカーなどから様々な発表が行なわれる。開会前日となる17日には、モバイル関連製品を集めて展示する“MobileFocus”が、会場近くのホテルにおいて開催された。その中から注目の製品をいくつか紹介していきたい。



●HPは新型iPAQ 1910を展示

 Hewlett-Packard(以下hp)は11月18日付けで新型iPAQを発表したが、それに先駆立つ17日の夜に開催された、Microsoft ビル・ゲイツ会長兼CSAの基調講演、およびMobileFocusにおいて新型iPAQを披露した。

 HPが発表したのはiPAQのh5450とh1910で、前者は従来のiPAQに指紋認証と無線LANの機能をつけた製品、後者はブランニューの小型かつローコストモデルとなっている。特に注目したいのは後者だ。iPAQ h1910は、重量がわずか120gと非常に軽量になっており。上位モデルとなるh5400が206gであることに比べると、42%も軽くなっていることがわかる。実際、筆者も手に持ってみたが、これはPalmベースのモノクロのPDAではないのかと錯覚するほど軽かった。本体サイズも従来型のiPAQと比べてみると、大幅に小さくなっていることがわかる。

 こうした軽量さを実現した最も大きな理由は、各部分を見直し、徹底的にローコストを実現したことだ。例えば、上位モデルのh54xxシリーズでは、CPUにXScale技術を採用したIntel PXA250/400MHzが採用されているが、h1910では同じIntel PXA250ながら、ローコスト版となる200MHz版が採用されている。このため、処理能力ではh54xxシリーズにやや劣るものの、筆者が実際にさわってみたところでは、特にもたつく感じもなく操作感で不満を感じることはなかった(ただ、さわったのは英語版のOSであり、日本語環境でも試してみたいものだ)。なお、画面の解像度は240×320ドット/65,536色表示で、表示品質も十分で特に劣るなどということはない。

 内蔵メモリはフラッシュメモリが16MB、メインメモリとなるSDRAMが64MBとなっており、SDRAMのうち46MBはユーザー領域として利用できる。なお、h1910には、SD/MMCカードスロットが用意されており、SDメモリーカードないしはMMCカードを利用してメモリの増設が可能。

 なお、このほかの外部端子はクレードルに接続するための端子とオーディオ出力が用意されており、内蔵のWindows Media Playerを利用して音楽ファイル(MP3やWMA)を再生することも可能になっている。内蔵されているバッテリはリチウムイオンで容量は900mAh。満充電状態で4時間の連続利用が可能であるという。

 h1910の米国での市場価格は299ドル(1ドル120円で35,880円)となっており、これまでの5万円を超えるというPocket PCの常識を大きく覆している。なお、現時点では日本市場への投入は未定ということだが、日本のユーザーにとっては価格もさることながら、小型軽量が最もうれしいところであるといえ、ぜひ日本での投入も期待したいところだ。

h1910の拡張スロット。SD/MMCカードを挿して利用できる 右側面。レコーディング用のボタンと赤外線通信ポートが用意されている
メモリのプロパティを見たところ。ユーザー利用可能容量は48MB 左からiPAQ h5140、iPAQ h1910、DellのAxim X5。h1910がコンパクトであるのがわかる。なお、h1950のサイズは113.3×69.8mm×12.8mm(幅×奥行き×高さ)となっている

□h1910のスペック(PDF)
http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press_kits/2002/ipaq/h1910DataSheet.pdf



●明日発表予定となっているDellのAxim X5も展示、価格は199ドルに?

 iPAQ h1910が展示されていたMicrosoftのブースには、同じく11月18日(現地時間)にDellから発表される予定となっている、新しいPocket PC「Axim X5」が展示されている。すでにゲイツ会長の基調講演で触れられ、自由にさわれる状態だったため、筆者も実際に確認してみた。

 正式発表前であるため、詳細なスペックは不明だが、大きさ的にはiPAQのh54xxファミリーと同クラスといえ、重さなども持った感じでは同じように感じた。CPUについては、システムのプロパティで確認したところ、Intel PXA250となっていたが、クロックは確認できなかった。なお、ユーザーに開放されているメモリの容量は32MBとなっており、やや少なめな印象だ。

 だが、会場にいたMicrosoftの関係者によれば、明日発表されるAxim X5の市場価格は、なんと199ドル(1ドル120円で23,880円)であるという。これはこれまでのPocket PCの価格を考えると半額であり、コストパフォーマンスの点では非常に意味のある製品といえるだろう。なお、Axim X5に関しては明日の正式発表後に詳しくレポートしたい。

DellのAxim X5 Axim X5のシステムのプロパティ。CPUはPXA250、メモリ領域は32MBであることがわかる



●AMDはAlchemyのAu1100を搭載したPDAのリファレンスデザインを公開

 AMDは買収したAlchemyのMIPSプロセッサであるAu1100を搭載したPDAのリファレンスデザインを公開した。搭載されているのはAu1100で、プロセッサのみならず周辺部分も統合されているSOC(System-On-a-Chip)。400MHzの動作時にもわずか250mWという低消費電力が売りになっている。

 今回AMDが試作したのは、このAu1100/400MHzを搭載したPDAで、OSとしてWindows CEが動作しているという。今後、こうしたリファレンスデザインを元に、OEMメーカーに対してAu1100を売り込んでいくことになると言うことだ。

 このほか、AMDブースではやはりAlchemyブランドで発表された無線LANチップの展示が行なわれた。Am1772がそれで、IEEE 802.11bに対応した無線LANコントローラチップとなっている。

 Am1772はMACとベースバンドが1チップとなったAm1771と、IFトランシーバのAm1770の2チップで構成されており、これにラジオチップとアンテナを追加するだけで簡単に無線LANソリューションを構成することができる。今回は、miniPCIのボードに乗せられたサンプルが公開されたが、裏面には全く部品が無く、表面にも空き面積が多かった。実際、AMDの担当者は、11aや11gに対応する予定もあると説明しており、近い将来にはAMDからもデュアルバンドのソリューションが提供される可能性も出てきことになる。

AMDのAlchemy Au1100を搭載したPDAのリファレンスデザイン。CPUの消費電力はわずか250mWであるということなので、期待したい AMDのAlchemyブランドのIEEE 802.11bチップ「Am1772」を搭載したmini PCIボード。まだ基板には余裕があり、近い将来にはデュアルバンド化を期待したいところだ



●SmartDisplayやポータブルビデオプレイヤーなども展示される

 Intelが展示したのは、同社のXScaleをベースにしたビデオ端末の試作品で、Intel Developer Forumで公開されたものと同じものだ。MP3プレイヤーのように動画を端末にダウンロードして持っていくというもので、すでにSonicBlueが製品化の意向を表明している製品だ。

 コードネーム“Mira”で呼ばれていたSmartDisplayに関しても複数の製品が展示されていた。ゲイツ氏の基調講演中で、来年の1月8日に出荷が開始されると明らかにされたViewSonicのairpanelは、10.4型液晶を搭載したairpanel V110が展示されていた。また、10月に日本で行なわれたWorld PC EXPOで公開されたNECのSmartDisplayも併せて展示されていた。

XScaleをベースにしたポータブルビデオプレイヤーの試作機。MP3プレイヤーのように大ブレイクすることになるのだろうか? ViewSonicのairpanel V110。10.4型のタッチパネル液晶を搭載したSmartDisplay。すでにViewSonicのサイトでは先行予約が開始されている

□COMDEX Fall 2002のホームページ(英文)
http://www.comdex.com/fall/

(2002年11月19日)

[Reported by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]


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