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WPC EXPO 2002会場レポート
CONTAX TVS DIGITALが国内初展示
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JTBブースに登場したクター |
会期:10月16日~19日
会場:東京ビックサイト
入場料:2,000円
WPC EXPO 2002にはTablet PCやSmart Displays以外にも多数の試作品やコンセプトモデルが参考展示されている。ここではこうした参考展示品についてレポートする。
●CONTAX TVS DIGITALが国内初展示
デジタルカメラ関連では、京セラの「CONTAX TVS DIGITAL」が参考展示された。CONTAX Tシリーズといえば銀塩カメラでは高級コンパクト機として人気のモデル。ケース内のみの展示ではあるが、待望の「デジタル版CONTAX T」とあって多くの関心を集めていた。
また、ニコンのブースではCOOLPIX2500のCCDを300万画素にした上位機「COOLPIX3500」が参考展示された。ただし、展示されているのはケース内のみで、ケースも来場者からは遠くに置かれている。
CONTAX TVS DIGITAL。CCDは500万画素とのこと | ニコン COOLPIX3500 | |
ニコンは撮影画像を出先から自宅PCなどに転送するためのPocket PC用ソフト「Pocket IT」を参考展示。画素はe-mailの添付ファイルやFTPで送信される | オリンパスのフォー・サーズ・システムはパネルが1枚展示されただけで、コンセプトモデルの実機はなかった |
●NHJはChe-ez!シリーズなどの新機種を多数展示
エヌエイチ・ジャパン・ホールディングス(NHJ)は、低価格デジタルカメラ「Che-ez!」シリーズや、低価格メディアプレイヤー「v@mp」シリーズの新機種を多数展示した。
もっとも注目されるのは210万画素CMOSを搭載した「D'sign by Che-ez!」(デザイン・バイ・チーズ)で、1.6型D-TFD液晶モニタとSDメモリーカードスロットを備える。発売時期や価格は不明だが、EXILIMやサイバーショットUなどの小型デジタルカメラ戦線のニューカマーとして期待されるモデルだ。
「Che-ez! Snap」は11月発売予定の32万画素CMOSセンサーを搭載する超小型デジタルカメラ。超小型デジタルカメラといえば同シリーズの「Che-ez! SPYZ」が思い起こされるが、本体サイズ47×18×18.5mm(幅×奥行×高さ)とさらに小さくなっている。電源としてポリマー充電池を搭載、USB経由で充電できるのも特徴。ケース内展示のみで手にとることはできなかったものの、外観はクローム塗装が施されており、Che-ez! SPYZの質感の高さを踏襲している。
同シリーズには「Che-ez! Movi」という動画デジタルカメラがあるが、その新機種「Che-ez! Movix」は130万画蘇CMOSを搭載、記録媒体をスマートメディアからSDメモリーカードに変更し、1.6型D-TDF液晶モニタやビデオ出力を新たに備えた本格派。音声付のモーションJPEG(最大で640×480ドット)を撮影可能となっており、近日発売の予定。また、「Che-ez! Movi3」なる製品も参考展示されており、こちらは記録フォーマットがMPEG-4になり、モニタが1.5型TFT液晶となっている。
v@mpシリーズの新製品として、TVチューナーつきのMPEG-4プレイヤー「v@mp MPEG-4 PLAYER」が参考展示されている。単体でTV番組を録画/鑑賞できるメディアプレイヤーで、モニタは2.5型TFT液晶、SDメモリーカードに対応。USBでPCとデータ交換も可能となっている。TVチューナーユニットは取り外し式になっており、別種のモジュールと交換することも可能なようだ。
D'sign by Che-ez! | Che-ez! Snap | Che-ez! Movix |
Che-ez! Movi3 | v@mp MPEG-4 PLAYER。クレードル背面にUSBポートが見える。本体背面の黒い部分がTVチューナーユニット |
●“紙からPCへ”が流行?
ソーテックブースはTablet PC以外にもワイド液晶搭載のマルチメディアノートPC、Windows CE .NET端末など、様々なものを参考展示した。その中で目を引いたのが、紙に書いた筆跡をPC上で保存できる「Virtual Pen」。同社ではPCとのセット販売のほか、単体での販売も検討中とのことで、2003年の早い時期に1~2万円で販売したいとしている。
ソーテックのVirtual Pen。ペンから超音波を発信、ペン立てに取り付けられたセンサーがペンの位置を検出する仕組み | ソーテックは「MEDiA USB STiCK」なる製品も参考展示。64MBのフラッシュメモリを内蔵し、MP3プレイヤー、ICレコーダ、USBストレージとして利用できる。年内に2万円弱で販売予定 |
同様のデバイスの話題は、最近WPC EXPO以外でもよく聞くようになり、紙に書いたデータをPCに転送する製品が流行の兆しを見せている。WPC EXPO会場では、コクヨが「minio personal」という同様の製品を参考出品。同社にはホワイトボードに書いた筆跡をPCに転送する「minio」という機業向け製品があり、minio personalは名前の通り、minioの個人向け製品。予定されている価格は3~4万円と他社製品よりも高いが、同社では「インクの色を選べる独自機能があり、ドライバの完成度にも1日の長がある」としている。ソーテック同様、2003年の2月頃には出荷される予定。
□関連記事
【9月24日】塩田紳二のPDAレポート Windowsでもペン「InkLink」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0924/inklink.htm
コクヨの「minio personal」 | こちらはホワイトボードに取り付けて使うminio |
●サンディスクが日本上陸10周年を記念して歴代製品を展示
フラッシュメモリ製品メーカーの老舗であるサンディスクは、日本上陸10周年を記念して歴代の同社製品を展示している。巨大なフラッシュドライブなども展示されており、モバイル機器ユーザーには興味深い展示だ。このほか、ブースでは同社キャンペーンガール「メモリーズ」の撮影会なども行なわれている。
●富士通のホームロボットなども
富士通、松下といった大手メーカーからもいくつかの参考展示品が出ている。とくに富士通は先日発表したホームロボット「MARON-1」をデモ、自律動作で家庭内の家電などをコントロールする様子を見せた。
富士通のMARON-1。家を模したセットの中を移動し、電灯を点けたり、扇風機の電源を入れたりする | 富士通の生分解性プラスチック製筐体のノートPC | |
松下のSDIO GPSカードとBluetoothカード | 松下の1GB SDメモリーカード |
□WPC EXPO 2002のホームページ
http://arena.nikkeibp.co.jp/expo/
(2002年10月17日)
[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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