|
NEC、ファミリー向けモデルは複数人使用が前提
|
VALUESTAR F |
標準価格:オープンプライス
10月24日より順次発売
キーボード右のオレンジ色のボタンがファミリーボタン |
NECが10日に発表した個人市場向けPCの中で、「ファミリー」は、従来なかったジャンルを目指している。今回発表されたのはデスクトップPC「VALUESTAR F」とノートPC「LaVie F」の2機種。近日中に液晶一体型の発表が予告されている。出荷は10月24日から順次。
ここでは、ファミリーの特徴がよく表われている「VALUESTAR F」を中心に紹介する。ファミリーは、1台のPCを複数人で共有することが想定されている。家族でPCを共有するユーザーは購入者全体の44%を占める。購入者は30~40歳代が中心で、PCはリビングルームに設置、デスクトップPCが多い(54%)という特徴を持っている。また、購入時の決定理由は使いやすさとブランドイメージとされる。
VALUESTAR Fは、SiS 651ベースの省スペースデスクトップPCで3機種が用意される。最上位機種のPC-VF9004D(直販価格:270,800円)は、Pentium 4 2AGHz、メモリ256MB、HDD 120GB、DVDマルチドライブ、TVチューナー、ハードウェアMPEG-2エンコーダボードなど充実した装備を搭載している。インターフェイスもType2 PCカードスロット×2、IEEE 1394×2、USB 2.0×6、S/PDIFと備わっている。
しかし、VALUESTAR Fの最大の特徴は、キーボードの右端に用意された「ファミリーボタン」だ。ファミリーボタンには、家族ひとりひとりの設定を登録でき、電源OFFの状態でもファミリーボタンを押すだけで、そのユーザーが設定した環境でログインできる。さらにファミリーボタンの脇にはメールの着信を知らせるファミリーランプもついている。「パソコンが4台あるみたい」を、キャッチフレーズとする。
また大手メーカー製コンシューマー用PCらしく、学習ソフト、家計簿、電子地図帳、医学事典、はがき作成、Microsoft Office Personalなど、大量のソフトウェアが添付される。DVD作成用にUlead VideoStudio 6SE Basic、Ulead DVD Movie Writer for NECも付属する。OSはWindows XP Home Edition。
本体色はホワイトが主で一部がシルバー、ホワイトの部分にはオレンジのアクセントが入る。17型ワイド液晶はサブウーファーも含め3スピーカーを搭載する。子供の学習用を意識し、学校のPCとのデータのやりとり用FDDが標準添付される。
LaVie F |
ノートPCの「LaVie F」(直販価格:167,800円)は、1機種のみ。14.1型1,024×768ドットTFT液晶、モバイルAthlon XP 1400+にATI RADEON IGP320Mチップセットの組み合わせ。メモリ256MB、HDD 40GB、DVD-ROM/CD-RWコンボドライブ、FDDなど、CPUとチップセット以外は標準的な仕様。本体はホワイトで、キーボード周辺は広くオレンジで覆われる。
ノートPCのためファミリーボタンはなく、ファミリーチャンネルスイッチというアイコンが画面に用意される。機能差や機種数の違いからもデスクトップPCがファミリーの中心であることは明確だ。
ファミリー専用のカタログでは、子供の学習、リビングでのリモコン付きサブTV、DVDでの家族アルバム作成、Windows MessengerによるTV電話などの用途提案が記されている。特にVALUESTAR Fは、リビングルームに置かれるPCとして、ほぼ考え得る限りの機能が詰め込まれている。今回のNECの提案がどこまで受け入れられるのか注目したい。
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0210/1004.html
□製品情報
http://121ware.com/family/
(2002年10月10日)
[Reported by date@impress.co.jp]
|