Microsoftなど5社が、コンピュータスクール3校を提訴
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リリース文を読み上げるACCS専務理事の久保田裕氏 |
9月3日 発表
米Microsoft Corporation、ジャストシステム株式会社など、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)会員の5社は3日、東京・大阪のコンピュータスクール3校を相手取り、ソフトウェアの不正コピーについて、著作権侵害による損害賠償請求の訴訟を東京地方裁判所、大阪地方裁判所の両地裁に提起したことを明らかにした。
今回、訴訟を提起したのは米Microsoft、ジャストシステム、米Newtek、米Quarkなど5社。5社は「東京コンピュータ専門学校」を経営する学校法人豊樹学園、「東京ゲームデザイナー学院」を経営する株式会社エッグエデュケーショナルインテリジェンス、「ヘルプデスク」を経営するヘルプデスク株式会社の3法人を相手取り、約5億7千万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
今回の提訴を受けて、ACCS専務理事 事務局長の久保田裕氏が会見を行なった。久保田氏によれば、3校はWindows 98やOffice、一太郎、Quark Express、LightWave3Dなどを不正コピーし、生徒に使用させた疑い。
各スクールに対する請求額は、東京コンピュータ専門学校が約1億9,244万円、東京ゲームデザイナー学院が約2億9,793万円、ヘルプデスクが約7,856万円。損害賠償額はソフトウェアの正規の価格の合計を2倍し、それに弁護士費用などの諸費用を含めて算定したものだという。
不正使用の事実はスクールの関係者からの内部告発により発覚。原告5社は和解を求めたが、損害賠償額で折り合いがつかなかったため、提訴に至ったという。
久保田氏は、「著作権をはじめとする知的財産権の重要性について、高い意識を持つべき立場にあるコンピュータスクールが不正コピーを行なったことについて、残念といわざるを得ない」とコメント。
また、今後は、引き続き学校関係者に対し、ソフトウェアの不正使用防止の啓蒙活動を広く行なっていくとともに、学校がより安価で容易にソフトウェアを導入できるよう、会員各社に対して包括的な利用契約を用意するよう呼びかけていく、と述べた。
□ACCSのホームページ
(9月3日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.accsjp.or.jp/
(2002年9月3日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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