マイクロソフト、「GroupBoard 2.0」を無償提供
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8月22日 配布開始
連絡先:カスタマーインフォメーションセンター
東京 Tel.03-5454-2300
大阪 Tel.06-6347-9300
マイクロソフト株式会社は22日、同社ホームページ上で、Webベースのグループウェア「GroupBoard Version 2.0 Powered by SharePoint Team Services」(以下GroupBoard 2.0)の無償提供を開始した。
必要環境は、サーバー側がWindows 2000 Server(SP3)、およびFrontPage Version 2002もしくはそれを含むOffice XP。
クライアント側はIE 5.01 SP2以降およびWindows 2000 Serverクライアントアクセスライセンスのみで利用可能だが、Office XPとの連携を利用するにはOffice XP(SP1)が必要となる。
なお、Office XPを所有していないユーザー向け(Windows 2000 Serverは必要)に、30日限定で利用できる「30日間 トライアルキット」の無償送付キャンペーンも本日より開始される。同社ホームページ上で申し込むと、先着1万人に利用ガイドが付属したCD-ROMが送付される。
■内部アーキテクチャを一新しSharePoint Team Servicesベースに
GroupBoard 2.0は企業の部門など20~30人程度の小規模グループをターゲットとしたWebベースのグループウェア。スケジュールやドキュメントの共有、掲示板機能など機能面においては、前身となるバージョン1.xから引き継がれた形となっているが、内部的に大きな変更が加えられた。
バージョン1.xではGroupBoardのサーバーとして、Windows 2000 Server以外に、「Exchange 2000 Server」もしくは「Small Business Server 2000」が必要であった。そのため、同社が想定している部門ポータルサーバーとしての利用には運用面、コスト面で大きな障壁となっていた。
バージョン2.0では内部アーキテクチャを一新。Office XPの持つ「SharePoint Team Services」を基盤とすることで、Exchangeサーバーを不要とし、部門やグループでの導入を容易にした。
また、設定操作を簡便化し、より直感的に理解しやすいインターフェイスを採用することで、専任の管理者を設けずに運用できるようになった。
左はOffice XPのSharePoint Team Serivesのインストール直後の画面。標準で用意される機能は少ない。これに対しGroupBoard 2.0では、インストールしてすぐに使えるような構成となっている |
■Office XPとの連携が可能に
GroupBoard 2.0のホーム画面。左側にはメニューが、右側には個別機能の内容が表示される。ホームに表示する内容や、順序などはユーザーが自由にカスタマイズ可能 |
GroupBoard 2.0は標準で、お知らせ、連絡先、社内アドレス帳、ディスカッション掲示板、共有ドキュメント、TO DO、行き先掲示板、施設予約、グループスケジュールの9つの機能を搭載する。
これらの機能はインストール直後からGroupBoard 2.0のホーム画面のメニューバーに表示され、利用ユーザーを登録するだけで即座に利用できるようになっている。
メイン画面のレイアウトは自由に変更可能なほか、スケジュール登録の際にはポップアップでカレンダーを表示させたり、共有ファイルをWindows XPのエクスプローラと同等のGUIで表示させたりと、Webベースでありながら、Windowsアプリケーションのような操作性を実現している。
バージョン2.0の新機能の1つとして、1つのサーバー内に「サブWeb」と呼ばれる、子のサイトを持つ機能が加えられた。これは、部門の下にいくつかの課がある場合などに、さらにその課専用のGroupBoardサイトを作成できるというもの。
サブWebは階層化して作成ができ、それぞれのサブWebごとに異なるユーザー権限を指定することができる。また、同一サーバー内のサブWebであれば、複数を1つに統合することなどができる。
もう1つの大きな新機能はOffice XPとの連携性。クライアントにOffice XPを用意することで、Wordの文書ファイルなどの保存先にGroupBoardのサイトを指定できるほか、GroupBoard内のアンケートデータをWebクエリを利用して、Excelのスプレッドシートに展開することもできる。
GroupBoardのサイトやサブWebの任意のサイトはインターネットに公開することもでき、同社では異なる企業間での情報共有にも利用可能としている。
ユーザーアカウントの作成やユーザー権限の指定はGroupBoard内で独立して作成できるが、ActiveDirectoryやドメインのアカウントを流用することもできる。
■より大規模な環境に向けた移行パスも用意
GroupBoard 2.0ではExchangeサーバーが不要になったが、Exchangeサーバーをインストールすることで、電子メール、連絡先、グループスケジュール、回覧板の4つの拡張機能が利用可能となる。
こららの拡張機能以外にも、GroupBoard 2.0では大規模環境への移行パスを用意。GroupBoard 2.0は標準でデータベースエンジンとしてMSDEを利用するが、「SQL Server 2000」を用意することでデータベースを拡張し、より多くのユーザー/データに対応できる。
また、より高度なドキュメント管理/共有ができる「SharePoint Portal Server」にGroupBoardのデータを移行することも可能となっている。
なお、GroupBoardは、バージョン1.xでは専用のメールアドレスでのサポートのみであったが、バージョン2.0では一般製品と同一のサポートサービスが用意される。
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/082202groupboard.asp
□製品情報
http://www.microsoft.com/japan/office/groupboard/
(2002年8月22日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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