富士フイルム、xD-Picture Cardと対応機器を公開
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8月1日発表
富士写真フイルム株式会社は1日、同社製デジタルカメラ新機種の発表会において、xD-Picture Card(以下xD)の実機や対応機器を展示した。久々に登場した新メディアで、実機の展示は初めてとあって、デジタルカメラ本体を上回る注目を集めていた。
●小型、大容量、安価が採用の理由
「xD-Picture Card」は、オリンパス光学工業株式会社と富士写真フイルム株式会社が発売するスマートメディアの後継メディア。製造は株式会社東芝に委託される。
同社電子映像事業部の青木良和営業部長は、xD採用の理由について「安価でデータの読み書きが高速なスマートメディアのメリットを継承しつつ、小型化、大容量化のためにxDを採用した。(将来予定されている)8GBメディアなら、VGA(640×480ピクセル)/30fpsで2時間の動画データを記録できる」と述べた。
電子映像事業部の青木良和営業部長と各種記録メディア。写真左のxDとスマートメディアの上にあるのは、それぞれのソケット。ソケットの小ささもxD採用理由の1つとのこと | 当初発売されるのは16/32/64/128MB |
価格については「スマートメディアと同等のコストを実現できる」とし、販売価格もいずれはスマートメディアと同等になる、との観測を示した。
ロードマップも公開され、今年中に256MBのカードを発売、2004年には1GB超、いずれは8GBまで容量を拡大するとしている。
普及については、他デジタルカメラベンダーにも広く採用を呼びかけて普及につとめるほか、発売までに自社でも各種プリンタやPCカードアダプタなどの対応機器を整備する。さらに、ホームプリンタメーカーにも事前にxDの仕様を通知、対応を呼びかけているとした。
●xD対応プリンタやアダプタを展示
会場に展示されたxDカードは16MB、32MB、64MB、128MB。対応機器はPCカード、USBリーダ/ライタ、および店頭セルフプリント機「プリンチャオQ」。PCカード、USBリーダ/ライタはスマートメディアスロットも備えている。
xDのパッケージ。PCカードサイズのケースが付属する | PCカードアダプタ(左)とUSB接続のリーダ/ライタ。両方ともスマートメディアにも対応する。PCカードアダプタはパッケージもできあがっていて、後方に一部見えている |
xDに対応した店頭用セルフプリンタ「プリンチャオQ」(参考出品)。ホームプリンタ、ミニラボなどにもxD対応機種を拡大していくという |
●携帯電話用スーパーCCDハニカムを展示
会場ではデジタルカメラ搭載携帯電話用の1/7インチ スーパーCCDハニカム「MS3101」が展示された。また、NTTドコモの携帯電話用オンライン写真サービス「iショット」に、同社の画像処理技術が採用されていることも、あわせて展示されていた。
NTTドコモの「D251i」(三菱電機製)に搭載されたもので、有効16万画素ながら、ハニカム処理によりVGA(640×480ピクセル)画像を出力可能となっている。スーパーCCDハニカムを携帯電話に搭載するメリットとしては「高感度、低スミア、低消費電力(25mW)」などがあげられ、全画素同時読み出しのため動く被写体にも強いとしている。
現在の製品はCCDのみだが、来年にはレンズとASICを一体化したユニットを発売するとした。
スーパーCCDハニカム「MS3101」(写真左)。中央が素子単体、周囲にあるのはパッケージに入ったもの。写真右はMS3101が搭載されたD251i。ちなみにD251iにはメモリースティックデュオスロットが搭載されている |
□富士写真フイルムのホームページ
http://www.fujifilm.co.jp/
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【7月30日】デジタルカメラ用超小型記録メディア「xD-Picture Card」
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http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/0,,10062,00.html
【7月12日】ドコモ、iショット対応端末「F251i」「D251i」を7月15日に発売(ケータイ)
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/0,,10187,00.html
(2002年8月1日)
[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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