「Microsoft Tech・Ed 2002 Yokohama」開幕
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会期:7月3日~5日 (要事前登録)
会場:パシフィコ横浜
マイクロソフト株式会社は7月3日から5日までの3日間、パシフィコ横浜にて「Tech・Ed 2002 Yokohama」を開催する。Tech・Edは開発者向けのカンファレンスで、最新の技術動向や開発事例など80を超えるセッションが催される。なお、参加には事前登録が必要となる。
セッションは、「.NET」、「Windows .NET Server」、「Eビジネス」、「メッセージング&コミュニケーション」、「セキュリティ」、「データマネジメント」、「開発のツールとテクノロジ」、「モバイル」の8つのカテゴリーに分けられている。
中でもXML Webサービスや.NETアプリケーションの構築にフォーカスをあてた「開発のツールとテクノロジ」は、日本で3月にVisual Studio .NETがリリースされたばかりということもあり、もっともボリュームの大きなものとなっている。
代表取締役社長 阿多親市氏 |
開催初日の本日は、代表取締役社長である阿多親市氏による挨拶と、Microsoft Corporation Platform Strategy Group DirectorのBruce Burns氏による基調講演が行なわれた。
阿多氏は、「我々は前回のTech・Edから今日までの1年間、“Trustworthy Computing(信頼できるコンピューティング)”をキーワードに、セキュリティと信頼性の向上に努めてきた。今年のテーマは“開発者の支援”である」と述べ、開発者およびパートナー企業への積極的な支援を行なっていくことを宣言した。
具体的には、情報提供の大幅な強化を始め、旧来のプラットフォームや開発ツールから.NETへの移行方法など具体的事例に即したトレーニングやセミナーの実施を行なっていく。
また、パートナー企業と連携したメディアへの露出など開発者と一体となった支援体制を確立していくことを約束した。
今年の同社のテーマは“開発者の支援”。具体的事例に即したより実用的な情報提供や、パートナーと連携した支援を行なっていくという |
Microsoft Corporation Platform Strategy Group DirectorのBruce Burns氏 |
Bruce Burns氏による基調講演は、前半部分は.NET環境のコネクティビティや開発の容易性、生産性の高さなど、従来から繰り返されてきた内容で目新しさはなかった。しかし、後半では今後のロードマップや新しいテクノロジの紹介が行なわれた。
新たなテクノロジの1つが「Web Services 2.0」。「Web Services」とは、標準の Web プロトコルによって公開されるセキュアな通信手法。Web Services 2.0は「グローバルXML Webサービスアーキテクチャ(GXA)」と呼ばれる新たなアーキテクチャに基づいている。
GXAはSOAPの仕様の拡張性を利用したメッセージベースのアーキテクチャで、中央サーバーなどを利用せずメッセージを送付できるのが特徴となっている。
また、XMLとSOAPをベースとした「TrustBridge」という認証ゲートウェイも紹介された。TrustBridgeはファイヤーウォールのようにネットワークの境界に設置されるゲートウェイで、セキュリティを確保しつつ、異なるネットワーク間で情報の共有が可能となっている。
ロードマップでは具体的な説明はされなかったが、「Smart Device Extentions」や「.NET Compact Framework」などTablet PCやPDAなどのモバイルデバイスに関連した新しいツールなどが紹介された。
グローバルXML Webサービスアーキテクチャの仕組みと設計思想 |
セキュアな認証と情報共有を行なうゲートウェイ「TrustBridge」 | ロードマップ |
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Tech・Edのホームページ
http://teched.mspj.co.jp/
□ニュースリリース (パートナー支援プログラム)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/0703isv.asp
(2002年7月3日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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