マイクロソフト、プロジェクト管理用ソフト
「Project 2002 日本語版」

7月26日発売

標準価格:オープンプライス

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     03-5454-2300



 マイクロソフト株式会社は、企業向けのプロジェクト管理用ソフト「Microsoft Project 2002」を7月26日より発売する。価格はオープンプライス。

 個人向けの「Project Standard Version 2002 日本語版」のほか、新たに大規模プロジェクト管理向けの「Project Professional Version 2002 日本語版」、Webベースでプロジェクト情報の共有などが可能な「Project Server 2002 日本語版」が用意される。

 店頭予想価格は、Standard版が74,800円(アップグレード版:39,800円)、Professional版が137,000円(アップグレード版:68,800円)、Server版が301,000円。

 Project 2002は、時間、コスト、リソースを相関的に管理しながら、プロジェクトの進行を支援するソフトウェア。新たにOffice XPと同様のインターフェイスが採用され、スマートタグや作業ウィンドウが利用可能なほか、初心者でもヘルプを見ながら簡単にプロジェクト管理が可能な「プロジェクトガイド」などの新機能が搭載された。

 また、ワークグループ・エンタープライズ向けとして新たに用意されたProject Professional 2002は、Project Server 2002と組み合わせて利用することで、企業内における複数のプロジェクト管理や、Webベースでの情報共有などが可能。あらかじめ社内の人材のスキルレベルなどを登録しておくことで、プロジェクトに必要なスキルを持った人材を的確に配置したり、進行中のプロジェクトで発生しているトラブルなどをリアルタイムで掌握できる機能なども備えている。

 なお、同社ではProject 2002の発売にあわせて、アクセンチュア株式会社および、KPMGコンサルティング株式会社らをパートナー企業とし、製薬業・臨床開発プロジェクト管理や、プロジェクトポートフォリオ管理などのソリューションとして提供する計画という。これら他社との協業は、同社として国内初の試みという。

プロジェクトのタスクを表示しているところ。左側に表示されているのが「プロジェクトガイド」 Project Serverを使えば複数のプロジェクトを共有・管理できる プロジェクトを開いたところ

特定のスキルをもったリソース(人員)をプロジェクトに割り当てるところ。右側の項目をクリックすると、該当するリソースが左側に表示される ブラウザベースでプロジェクトの進行状況を表示。各プロジェクトでトラブルが発生していないかなどを一括して確認できる



エンタープライズソリューション本部 ナレッジソリューション部部長 小柳津 篤氏

 発表会ではまず、執行役員製品マーケティング本部本部長 佐藤哲也氏が挨拶し、「プロジェクトマネジメントという考え方は、欧米ではすでに、非常に重要なものとして認識されている。ところが日本は、先進国内で唯一遅れをとっている国になっている。しかし、最近では政府機関によるプロジェクトマネジメントへの取り組みも本格化しはじめ、日本での普及にも期待できると考えている」と語った。

 引き続きエンタープライズソリューション本部 ナレッジソリューション部部長の小柳津 篤氏が、プロジェクトマネジメントの現状について説明し、「プロジェクトマネジメントの国内での普及に昨年までは危惧を抱いていたが、今年に入ってから状況が変わり、一部のエンドユーザーなどでも、真剣に取り組んでいる姿がみられる。今年の後半からは状況が好転していくと思う」と、今後の見通しを語った。

 北米では、同社のProjectシリーズの売上本数は900万本を超えているという。同氏によれば、通常、マイクロソフト製品の日本国内での売上本数は、米国市場の3割程度の本数が常識という。具体的な数字は公表されなかったが、これまでの日本国内におけるProjectシリーズの売上本数は、これに遠く及ばないとしている。

 また、日本でプロジェクトマネジメントが普及しない理由については、「日本では未だに勘と経験と度胸がものを言う、というような経営方針が多く見られる。これはプロジェクトマネジメントとは相反する考え方といえる」、「国内ではプロジェクトマネジメントについてリーダーシップをとれる人間がまだまだ少ない」などと述べた。

 質疑応答では、「なぜ今までそれほど普及しなかったのか?」という質問に対して、「マーケットそのものが成熟していなかったからだ。数年前、日本で普及していた「一太郎」と「Word」はワープロソフト市場で激しく競争できる環境にあった。プロジェクトマネジメントの分野では、一太郎に相当するような製品もなく、マーケットそのものが無かった状態だったといえる」と答えた。

 また、販売目標についての質問を受けると「通常の製品どおり、米国の3割程度の売上本数にしたい。その前に、まずプロジェクトマネジメントの概念の普及から入らなければならないが、今後は今までよりも急速なスピードで普及すると考えている」と述べた。

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/062702project.asp

(2002年6月27日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]

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