SCS、運用実験によりiSCSIの実用性を確認5月16日発表 連絡先:netXLAB 住商情報システム株式会社(SCS)は16日、iSCSIの運用実験を実施し、実用性を確認したと発表した。 iSCSIはIPネットワーク上でSCSIコマンドを用い、遠隔地のSCSIデバイスにアクセスする規格で、「SCSI over IP」とも呼ばれる。ネットワーク上のストレージを実現する規格にはSAN(Storage Area Network)やNetwork Attached Storage(NAS)があるが、iSCSIは第3のネットワーク技術として期待されている。 実験はパートナーの新日鉄ソリューションズ システム研究開発センター内でのローカル環境下における第1フェーズと、SCSのデータセンター「netXDC」の東京第1センター(東京都江東区)および東京第2センター(東京都江戸川区)を結ぶ光ファイバーネットワークでの第2フェーズに分けて行なわれた。実験の内容は、基本性能評価、ネットワーク環境の違いによる基本性能評価、複数ユーザーアクセスによる影響度評価、SAN環境との性能比較など。第2フェーズでは第2センターのサーバーから、第1センターのストレージにあるデータベースにアクセスする実験が行なわれた。 この実験から「サーバー、ディスク等にボトルネックが発生しない負荷範囲では、データベースは安定動作し、データベースストレージとして使用可能」「1Gbpsのような高速ネットワークなら高負荷時でもボトルネックは発生しないが、10Mbpsのような低速ネットワークでは高負荷時にボトルネックが発生」「ネットワークがボトルネックになる状況においても、レスポンスの低下は見られるが、動作は正常に継続される」「障害時の代替ネットワークとして、10Mbpsでも利用を限定すれば十分実用に耐える」といった結果が得られ、「実用的・発展的な結果を得ることができた」と評価している。 SCSでは、今回の実験により、廉価かつ、技術面、運用面での負担が軽いというiSCSIの実用性が証明できたとし、データセンター企業を対象に展開を図るとしている。 □住商情報システムのホームページ (2002年5月16日) [Reported by tanak-sh@impress.co.jp] | I |
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