日本HP 寺澤正雄社長

5月10日 開催

　10日に行われた日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)のインクジェットプリンタ新製品の発表会は、米Hewlett-Packardと米Compaq Computerとの合併による新会社が設立されてから、日本法人としては、初めて経営陣が公の場に登場する機会となった。

　日本法人の合併後に、新生日本HPの代表取締役会長に就任することが決定している寺澤正雄社長は、「今週と来週の違いは、いままで競合していた2社が、協業することなること」とコメント、日本HPとコンパックコンピュータ株式会社の幹部が、来週月曜日に第1回目のミーティングを持ち、今後の体制作りなどの話し合いを進めることを明らかにした。

　寺澤社長によると、「日本では、公取委や関連省庁への届け出や、法規上の問題、さらに労働組合などとの話し合いもあり、しばらく時間がかかる。期待としては秋口をめどに新会社を設立することになる」として、10月頃の新会社設立予定をにおわせた。

　また、「製品ロードマップ、顧客へのコンタクト、ストラクチャーなどに関しては、昨年9月の合併発表以来、全世界で1,200人、日本からも数十人を、クリーンルームと呼ばれる専門部門におき、両社で検討を重ねてきており、ほとんどの作業が完了している」として、合併後もスムーズに事業が推進できる体制が整っていることを示した。

　寺澤社長は、今週に入ってから、主要顧客のトップなどを訪問したというが、「いくつかのアドバイスはいただいたが、合併に対しては、ポジティブに受け止めていただいている。心配していないという声が多く、勇気づけられた」などとした。

　なお、新生日本HPの社長に就任するコンパックの高柳肇社長との役割分担については、「まだ話し合いはしていないが、それぞれの得意分野、不得意分野を分担することにしたい」とした。

□日本HPのホームページ
http://www.hp.com/country/jp/jpn/
□コンパックのホームページ
http://www.compaq.co.jp/
□関連記事
【5月8日】HPとCompaq、日本法人も合併作業を開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0508/hp.htm

(2002年5月10日)

[Reported by 大河原克行]