MicrosoftのコナーズCFO、財務状況を語る
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ジョン・コナーズCFO |
4月26日
Microsoftのジョン・コナーズ シニア バイス プレジデント兼最高財務責任者(CFO)が来日、同社のビジネス状況について会見した。
●IT不況下でも好調
まず同社の2002年度の業績について競合他社と比較し、IT不況の中でも好調であることをアピールした。IBM、Yahoo!、Sunなど競合他社の直近の四半期における業績を比較すると、他社が軒並み売上高、営業利益ともに低下しているのに対し、Microsoftはどちらも大幅な伸びを記録。2000年7月と2002年4月の株式時価総額を比較すると、他社が1,000億ドル以上下落させているのに対し、同社の下落幅が500億ドルに留まっていると述べ、ハイテク業界以外の企業との比較でも好調さを維持していることを強調した。
なお、18日(現地時間)に発表された同社2002年度第3四半期(2002年1月~3月)の業績は、売上高が72億5,000万ドル(前年同期比13%増)、営業利益が33億ドル(前年同期比10%増)。
売上高の伸びを競合他社と比較 | 営業利益の伸びを競合他社と比較 |
●Windows XPとXboxが貢献
売上げの分野別比率 |
また、第3四半期までの2002年度通期(9カ月間)の売上げをもとに、分野別業績を説明、「大変好調な年だった」と述べた。211億ドルの売上げのうち、デスクトップアプリケーションが71億ドル、デスクトッププラットフォームが69億ドル、エンタープライズが38億ドル、コンシューマ向けソフト/サービス/デバイスが30億ドルを占めている。
この中で最も成長率が高かったのが、コンシューマ向けソフト/サービス/デバイスで、82%の伸びを示している。この分野ではXboxの発売、MSNの成長が貢献した。次いでWindows XPが好調なデスクトッププラットフォームで、14%の伸び。.NET構想を支える重要な要素と位置付けるエンタープライズ事業は6%の伸び。
●米で好調のXboxも、日欧では……
Xbox事業に関しては、米ではハード、ソフトともに、米でのプレイステーション2発売後の実績を25.1%上回り、好調とした。が、日欧では「売上げの見通しがあまりにも強気すぎた」とし、業績が期待を下回っていることを明らかにした。その要因については、発売がホリデーシーズンではなかったこと、ゲームビジネスの経験が少なかったために予測を誤ったことをあげている。また、ゲームソフトのラインナップが「米国に比べ狭かった」と述べ、今年中にラインナップを拡充するとした。今後の見通しとして、2003年度(2002年7月~2003年6月)には、ワールドワイドのインストールベースで900万~1,100万台を見込む。この目標が達成されればゲーム業界において「長期的によいポジションを確保できる」とし、長期的に取り組む姿勢を示した。
□Microsoftのホームページ(英文)
http://www.microsoft.com/
□関連情報
【4月18日】Microsoft、欧州とオーストラリアでXboxを値下げ
日本、米国ではこれまでどおりの価格で販売(GAME)
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20020418/xbox.htm
(2002年4月26日)
[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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