三洋、2GBのCD-R/RW「ML記録方式」対応チップセット
ML記録方式は、米Calimetricsが開発したCD-R/RWの新技術。CD-R/RWの記録方式を、従来の1ピットあたり1bit記録から3bit記録に拡張することで、CD-R/RWのデータを約3倍に高密度化する。12cmメディアは2GB、8cmメディアは650MB、6cmメディアは200MBへとそれぞれ拡張される。
今回発表されたのは、MLデータのエンコード/デコード処理を行なう信号処理LSI「LC898050」、CD-ROM/R/RWドライブ用信号処理LSI「LC898040」、DVD/CD-RWコンボドライブ用信号処理LSI「LC898010」の3種類。2002年4月よりサンプル出荷開始し、サンプル価格は3,000~4,000円。量産は2002年第2四半期から順次開始される。
ML記録方式でサポートされるCD-Rドライブの書き込み/再生時のディスク回転速度は、CD-ROMの12倍相当だが、記録密度が3倍になったことで、読み込み/書き込み速度も3倍化され、従来のCD-ROM換算で36倍速(5.4MB/sec)にてCD-Rが読み書き可能。またディスク回転速度を抑えることによって、ディスク駆動系に安価な部品を使うことができるという。今後は更なる高速化を図るとしている。なお、ML方式で記録されたCD-R/RWメディアは、従来のCD-ROMドライブなどでは読み込めない。 ML記録方式をドライブに組み込む際は、ML用コントローラ「LC898050」に加え、ドライブの構成に応じてCD-ROM/R/RW用MLインターフェイス「LC898040」もしくは、コンボドライブ用MLインターフェイス「LC898010」を併せて組み込む必要がある。各インターフェイスはバッファアンダーラン防止機能「BURN-Proof」もサポートする。
ML記録方式は、TDKや三洋電機のほか、松下寿、三菱ケミカル、シナノケンシ、ティアック、ヤマハなど数社によるアライアンスが締結されており、対応ドライブおよびCD-Rメディアの第1弾は、アライアンスの中心であるTDKから出荷されるという。またCD-RWメディアも、三菱ケミカルから出荷が予定されている。
□三洋電機のホームページ
(2002年3月7日)
[Reported by yosida-s@impress.co.jp] |
I |
|