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ソニースタイル、ブロードバンド時代の新型バイオ「ネットワークバイオ」
2月27日受注開始 標準価格:104,000円 連絡先:ソニースタイルカスタマーセンター
ソニースタイルドットコム・ジャパン株式会社は、同社の新ネットワークサービス「Hotnetwork」の利用を前提としたPC「ネットワークバイオ」を2月27日午前10時より受注開始、3月14日より発売する。価格は104,000円。基本的に店頭では販売せず、ソニースタイルからの直販のみ。 発表会場では、ソニー株式会社 安藤国威 代表取締役社長兼COOが冒頭で挨拶、「バイオシリーズは、発売されてすでに4年半近く経っている。当初は色が違うだけのパソコンなどと言われていたが、今は違う。顧客にハードウェア/ソフトウェア両面から新しい楽しみを提供するPCとして、その実現に向かっている。当初はそういったことは軽視される傾向にあったが、今は重要な要素となっている。バイオの商品コンセプトがユーザーに受け入れられた証拠だと思う」と述べた。 「ソニーは以前からモバイル、ノンPC製品がシームレスにつながる、「ユビキタス“バリュー”ネットワーク」を実現すると言ってきたが、実際にはそれほど明確な商品は提案できていなかった。それに対する答えを用意するのはソニーの責任であり、今回のネットワークバイオはそのビジネスモデルの最初の提案となる。近年のネットワーク環境の急速なブロードバンド化によって、4年前では実現できなかった、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークが一体になったサービスをついに実現できるようになった」などと語り、今回の製品についてのコンセプトを述べた。 この後、安藤COOは足早に退席、引き続き、ソニースタイルドットコム・ジャパン株式会社代表取締役社長の佐藤一雅氏がネットワークバイオの概要について説明を行なった。
ネットワークバイオは、ソニースタイルが提供する、常時接続回線向けのネットワークサービス「Hotnetwork」を利用してソフトウェアや各種サービスをユーザーに有料で提供するもの。ソニーでは「ユビキタス“バリュー”ネットワーク」を構築する商品の第1弾として位置づけている。 PC本体は、2月2日に発売された「バイオJX」をベースに、ディスプレイを別売として、バンドルソフトウェアに変更を加えたもの。主な仕様はCPUがCeleron 1.2GHz、メモリ256MB、HDD 80GB、最大8倍速書き込みのDVD/CD-RWコンボドライブなどを搭載する。 Hotnetworkはネットワークバイオ購入者を対象とした会員制のサービスとなり、ソフトウェアのダウンロードや、外出先から携帯電話などで自宅のネットワークバイオへアクセスするサービスなどが利用可能になる。利用には常時接続回線が必要。初期登録料は500円、月額利用料は300円で、最低契約期間は1年間。別途、ソフトウェアやサービスごとに利用料金が設定される。同サービスを利用するためには専用のユーティリティが必要で、購入後ユーザーがダウンロードする必要がある。 Hotnetworkでは、主に「ソフトウェアダウンロード機能」、「アップデートサポート」、「LinkGarage(β版)」の3つのサービスが利用可能になる。 ソフトウェアダウンロード機能用では、ユーザーが必要なアプリケーションを自分で選んで購入することができる。そのため、ネットワークバイオ本体購入時にプリンストールされているアプリケーションは、Giga PocketやSonicStageなどに限られ、通常のバイオシリーズ製品とくらべて少ない。当初はダウンロード販売が中心となる予定だが、将来的には体験版ソフトウェアの提供や、必要な場合のみ安価な料金を支払って利用するなど、柔軟な課金制度が提供されるという。 アップデートサポートでは、ハードウェアの状況をスキャンして、最新ドライバのダウンロードなども自動的に実行されるという。 LinkGarageは、外出先から携帯電話などを利用して自宅のネットワークバイオへアクセスするサービス。サービス開始当初はβ版での提供で、「Webメール機能」が主なサービスとなる。ネットワークバイオをゲートウェイ代わりとし、ネットワークバイオ上で利用しているメールアドレスだけで、外出先からでも携帯電話やノートPCを使ってシームレスにメールチェックが可能という。また、メールの転送や着信通知機能なども利用できる。 LinkGarageは同社が目指すユビキタスネットワークの核となるテクノロジーであり、現時点で提供されるサービスはWebメール機能のみだが、将来的にはさまざまなAVソリューションを外部から利用するサービスなども検討しているという。 また、会場ではネットワークバイオに賛同する企業としてソフトウェアメーカー16社、インターネットサービスプロバイダ9社も明らかにされた。今後これらの企業と共同でさまざまなソフトウェアやコンテンツサービスを提供していくという。 発表会後の質疑応答ではまず、「今回ソニースタイルのみで販売することのメリットは?」という質問に対し、「今回の商品の特性を考えた場合、ただ店頭に並べただけではほかの10万円PCと変わらない。サービスと一体化された商品であることをユーザーに認識してもらう必要もあるため」と説明した。また、「今後、従来のバイオシリーズ、または店頭販売での展開はあるのか?」という質問に対しては、「当然考えているが、まずはバリューの浸透をしていきたい。無闇に拡大せず、徐々に増やしていきたい」とした。 「LinkGarageでは現在のところWebメール機能しか使えないが、将来的にはどんなサービスが予定されているのか?」という質問も出たが「ユビキタスネットワーク機器としての機能を充実させる。基本的にはオーディオビジュアル製品であり、そのあたりのソリューションになると思うが、詳細は後日発表したい」と答えるにとどまった。 なお、今回のネットワークバイオは本体のみでの提供になるが、これに関しては「もともとソニースタイルの製品はCTOベースであり、必要ならディスプレイも同時購入できる。それよりも2台目を購入するユーザーを意識してこの構成とした」と説明している。 □ソニーのホームページ (2002年2月26日) [Reported by kiyomiya@impress.co.jp] | I |
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