究極の散歩用デジカメ?
「DiMAGE X」ファーストインプレッション

2月6日発売

標準価格:72,000円



 ミノルタ株式会社の211万画素デジタルカメラ「DiMAGE X」が2月6日発売となった。ポータブルMDプレーヤーサイズの超小型でありながら、プリズムを利用した屈曲光学系の採用などにより、光学3倍ズームを搭載した注目機種だ。早速その使用感などを、簡単にお伝えしてゆく。なお、実写画像については編集部で撮影したものなので、DiMAGA Xの実力を知るためには、山田久美夫氏による実写画像レポートもあわせて、確認されたい。

 予約開始とともに、ヨドバシカメラの通販で購入。通販での購入価格は54,800円(税込みで57,540円/10%ポイント還元)で、発売日の6日午前に到着した。

 早速箱をあけて本体を取り出してみる。MDプレーヤーと見まごうようなボディデザインだ。実際にMDと比較してみてもほぼ同サイズとなっている。特筆すべきは20mmという薄さだろう。これで光学3倍ズーム搭載というのは「ホントに?」とか思ってしまうよう薄さだ。もちろん独自の光学屈曲系とインナーズームによるところが大きいのだろうが、従来の光学3倍ズーム機の常識を覆す薄さである。

 また、アルミとステンレスを組み合わせたボディの質感もオーディオ機器的なものとなっており、パッと見ではデジカメとは感じさせない独特な雰囲気を持っている。


ポータブルMDプレーヤーのようなデザイン MDとほぼ同サイズ 本体横には光学屈曲系を示すシールが張られている
パッケージ 付属品

 早速、簡単に撮影してみる。まず気になるのはその薄さゆえ、どう持っていいかよくわからないこと。ボディ側面に指を回すようにホールドすると、そこそこうまく取れるようになったが、最初はだいぶ戸惑った。また、慣れる前は何度が落としそうになったので、付属のストラップやネックストラップなどを利用するなど注意した方がいい。

 また、独自の屈曲光学系を採用したことで、レンズ部が本体左上に位置しているため、しばしば指でレンズを覆ってしまうこともあり、慣れるまではちょっと撮りにくい。とはいっても、10枚程度とれば大体のカンはつかめてくるので、そんなに持ちにくいという印象はない。ただし、縦位置で撮る際は、ちょっと工夫が必要かもしれない。

【動画】レンズバリアは電動で開閉する
MPEG-1形式 【216KB】

 起動時間は、公称スペックで1.8秒となっているとおり、非常に高速だ。実際に電源を入れた際も待たされる感覚は全くなく、ストレスなく撮影できる。また、レンズバリアーは、電源のON/OFFにあわせて、自動的に開閉する仕組みになっている。

 ズームは若干遅いように感じたが、オートフォーカスは早く、小気味よく撮影できる。なお、マクロモードは搭載していないが、最短25cmまで撮影可能となっている。名刺を撮影すると、きちんと文字が読み取れ、ビデオカードなどを撮影するとチップの刻印が読みとれる程度に寄れるので、マクロモードが無くても取り立てて困ることはないが、ほかの最新のデジタルカメラと比較すると若干弱い印象を受けた。

 記録解像度は1,600×1,200/1,280×960/640×480ピクセル。画質モードはスーパーファイン(TIFF)/ファイン/スタンダード/エコノミーが選択可能となっている。画質については、初期設定(1,600×1,200ピクセル/スタンダード/AUTO)で撮影したところ、最新の高画素機のような解像感は無いが、割と素直に撮れる印象だ。屋内撮影時にフラッシュモードを「AUTO」にしていると、結構明るい所でも、ことごとく発光するのが少し気になった。


設定は左上のズーム/左右ボタンと。液晶下の4つのボタンで行なう

 メニューは、本体右上のズーム/左右ボタンで操作する。メニュー自体はとてもわかりやすいのだが、決定ボタンが下の[●]ボタンというので若干戸惑った。なお、動画記録は最大35秒(MotionJPEG/15fps)までで、音声付きで可能となっている。

 液晶ファインダは1.5インチTFT。メディアはSDメモリーカード/MMCで標準で8MB SDメモリーカードが添付される。また、USBストレージクラスにも対応しており、付属のケーブルを介してPCへの画像転送も可能となっている。

 電池は専用の小型リチウムイオンバッテリ(3.7V/750mAh)を採用している。バッテリ稼動時間には若干不安があったが、1,600×1,200ドット/スタンダードで約100枚強の連続撮影が可能だった。もちろん予備バッテリがあれば、より安心感は高まるが、このサイズでこれだけ持てば、一応は満足といったところだろう。


バッテリは専用のリチウムイオン
(単4電池は大きさの比較用)
メディアはSD/MMC対応
バッテリと同じカバーに収まる

 薄さやMDプレーヤーライクなデザインに目を奪われがちだが、注目したいのは135g(本体のみ)という軽さ。例えば、同クラスのデジタルカメラとして、IXY DIGITAL 300(約240g)/200(約190g)、オプティオ330(205g)などに比べても大幅に軽い。また、薄型で重量バランスもよいため、バックにいれてもかさばらず、重さもあまり感じないなど、普段の持ち運びには適した製品になっている。また、起動時間が高速なため、ちょっと出歩いているときにスナップを撮ったりするのにも便利だ。

IXY DIGITAL 300、三洋「DSC-MZ1」との比較

 もちろん、最新の高画素機などと比べると、機能もシンプルで画質も及ばないが、「常に携帯するカメラとして一台持っていたい」という用途には最適なカメラだろう。レンズカバーの自動開閉などの機構も面白く、店頭などで展示機を見ると、ついその場で買ってしまいたくなるようなカメラに仕上がっていると思う。

実写画像(屋外)
実写画像(屋内)
※実写画像は全て初期設定(1,600×1,200ピクセル/スタンダード/AUTO)で撮影しています

□ミノルタのホームページ
http://www.minolta.co.jp/
□製品情報
http://www.dimage.minolta.co.jp/x/index.html
□関連記事
【1月9日】ミノルタ、厚さ20mmの光学3倍ズームデジカメ「DiMAGE X」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0109/minolta.htm
【1月10日】プロカメラマン山田久美夫のミノルタ「DiMAGE X」実写画像
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0110/yamada.htm

(2002年2月7日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

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