CSK、CSKエレ経営権移行でヴィーナスと正式契約
~社名をティー・ゾーンに変更、PCパーツとPCゲーム中心に

東京・秋葉原
T-ZONE.本店

1月29日発表



 株式会社CSKは、ヴィーナス・ファンド投資事業組合(以下ヴィーナス)との間で進められていた株式会社CSK・エレクトロニクスの経営権移行交渉に合意し、正式契約書を締結したと発表した。CSKエレクトロニクスはCSKグループを離れ、商号も株式会社ティー・ゾーンに変更される。

 CSKは、CSKエレクトロニクスの株式の82.8%を所有していたが、B2B分野に事業を集中する方針と、支援増大によるリスク回避のため、経営権の移行を表明していた。

 経営権の移行手段は、ヴィーナスがCSKエレクトロニクス株式会社の公開買い付けを行ない、CSKがそれに応じる形で持ち株を譲渡する。移行日は2月下旬から3月上旬の予定。

 CSKとヴィーナスの間では、CSKエレクトロニクスの譲渡にあたって、いくつかの合意事項が規定されている。

・CSKエレクトロニクスは法人向け営業部門から撤退する
・CSKエレクトロニクスの資産の一部(不動産を含む)および、法人向け営業部門はCSKまたはCSKが指定する会社に引き継ぐ
・CSKエレクトロニクスのすべての有利子負債はCSKが財務圧縮を図る。これにより有利子負債はゼロになる予定
・CSKより派遣されている役員は、株式取得時に一部退任し、5月中をめどに全員退任する。また、新取締役2名および新監査役2名をヴィーナスより派遣する予定。
・商号は「株式会社ティー・ゾーン」に変更される。

 また、ヴィーナスでは取得後の経営方針をつぎのように明らかにしている。

・商品構成を、パソコン本体中心から、PCパーツ及びPCゲームなどマニア向けの商品中心に転換する。
・PCパーツの販売を強化するために、テクニカルサポート要員を中心とした販売スタッフを増員して顧客への情報提供機能の強化を図るとともに、自社ブランド品の投入などにより商品力の大幅な強化を図る。
・PC本体については、顧客ロイヤリティの高い商品(売れ筋商品)へ絞り込む。

 これらのコンセプトにあわない店舗については閉鎖し、秋葉原地区、大阪日本橋地区等に限定した店舗展開に改めるとしており、集中と選択が進みそうだ。また、名古屋大須地区には今夏をめどに新規出店予定としており、一方的な縮小ではなく、スクラップ・アンド・ビルトの方針を明らかにしている。具体的に残る店舗の数や店名については「経営権が実際に移行するまでは明らかにできない」としている。

 また、インターネットによる通信販売については、Webサイトの情報メディア機能を強化し、子会社である株式会社ジェイ・ノードが行なうPCゲームの流通・卸売業についても、取扱コンテンツを増加し、グループとして事業規模の拡大を目指していく予定という。

 すでにT-ZONEでは7店舗の撤退を発表、WEBサイトの法人向けコーナーも「弊社取扱業務改善の為、サービスを休止させて頂いております」として閉鎖するなど、CSKおよびヴィーナスの方針に沿った施策が進められている。

□CSKのホームページ
http://www.csk.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.csk.co.jp/news/detail.asp?2002_96
□CSK・エレクトロニクスのホームページ
http://www.tzone.com/
□法人向けコーナー
http://www.tzone.com/ecb2b/index.htm
□関連記事
【1月25日】T-ZONE.、7店舗の撤退を開始
~約半数の店舗を閉鎖も不透明な今後の方針
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0125/tzone.htm
【2001年12月21日】CSK、CSKエレクトロニクスを投資事業組合に売却
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011221/csk.htm

(2002年1月29日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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