やじうまPC Watch

トリンプブラのふっくら谷間を体験してきた

 「元始、女性は太陽であった」。女性解放運動家である平塚らいてうが残した言葉である。

 他方、筆者は「元始、女性のお胸はお尻であった」という学説を支持している。

 読者の皆さん。まだ、ブラウザの戻るボタンを押さないで欲しい。

 説明しよう。人間のメス、つまり女性の胸が今のように膨らんでいて、谷間があるのは、子孫を残しやすくなるという進化上の理由があるんだそうな。

 人間の祖先が四足歩行だった時代、オスは眼前の高さにあるメスのお尻に魅力を覚えた。それがある時、突然変異によって人類は二足歩行するようになった。同時にオスの眼前からはメスのお尻が消えてしまった。

 当時、我々の祖先のオス達はうろたえただろう。くやしかっただろう。そんな中、別の突然変異で、目線に近い胸の高さにお尻そっくりな構造を持ったメスが出現した。彼女は、第二のお尻で世の男性を欲しいままに魅了し、子孫を残すことに成功した。お胸の系譜はお尻に辿り着く。これが「元始、女性のお胸はお尻であった」の意味するところだ。

 そんな生物学・進化学的な理論を知ってか、知らずしてか、下着メーカーのトリンプが7月30日に、渋谷スペイン坂広場にて「Oculus Riftを使ってチャーミングラマーの10の秘密を“ふっくら谷間コースター”で体験できる」という謎のイベントを開催した。

 「ほら、Oculus Riftが絡んでいるから」。

 そんな強引なこじつけで、本件の発表記事を掲載した記者。その実際の心理状況は推して知るべしだが、掲載後にトリンプの担当者から1本の電話があった。取り上げついでに、ぜひイベント取材もして欲しいとのこと。Windows 10の公開やなんだで激務の中、どこにそんな取材の時間があるのかと自問もしたが、人間のオスのDNAに数十~数百万年に渡って刻み込まれた本能的衝動に抗えるはずもなく、筆者は快晴の真っ昼間に渋谷へと向かった。

イベント会場。仮設のトラックの中に体験ステージが2つある
体験者は特製のお水をもらえる
体験者は、Oculus Riftとヘッドフォンを装着する。右にあるディスプレイとコントローラは係員用で、自分では操作しない
こちらがチャーミングラマー

 会場に着き、早速Oculus Riftを装着させてもらった。ちなみに、横に置かれたマネキンにはチャーミングラマーが着せられているが、それは装着できないので、注意されたい。

 VR技術によって、チャーミングラマーの世界に瞬間移動させられた自分の眼前に広がるのは、某人気漫画も真っ青な巨大女性のお胸。いや、こちらが小さいのかもしれない。いずれにせよ、今自分は女性の胸の上に置かれたトロッコに乗せられている。

 スタッフの合図とともに、トロッコが動き始め、このブラのデザインモチーフにもなっているハワイの花「プルメリア」に囲まれながら、チャーミングラマーのストラップやカップの上を縦横無尽に疾走する。操作はできないが、360度を見渡せる。全てが胸と谷間でできている。

 「ああ、そうか。そうなのか」。

 文字にできない思考と感覚が脳内をよぎる。

 トロッコは1分ほどでふっくら谷間のゴールに辿り着いた。

 Oculus Riftを外した視線のすぐ先には、自分の順番を待つ女子高生が並んでいた。

 太陽の照りつけが、来た時より厳しくなっていた。

 なお、イベント初日の本日は、ゲストにモデルの永田レイナさんが駆けつけた。永田さん自身もOculus Riftを体験。「前後左右見渡せるので、臨場感があります」とのことで、体験中も「すごい」を連呼していたが、時折「あー、気持ち悪い」という言葉も。ちょっと、3D酔いしてしまったのかもしれない。

 また、ゲストは来ないが、明日31日は、埼玉コクーンシティ コクーンプラザで10時から17時までの間、同じイベントが開催される。

永田レイナさん
Oculus Riftの臨場感に興奮していた

(若杉 紀彦)