イベントレポート

iLounge Pavilion/その他のiOS関連機器編

〜各種センサーと無線を使ったiOSデバイス連携がさらに進む

会期:1月8日〜11日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Center/The Venetian/Pallazo

 iLounge Pavilionからの最後のレポートは、これまでのMacやLightningといった明確な区切りではなく、やや雑多な関連機器を取りあげていく。iLounge Pavilionは、iOSとMac全般を扱っているので、中にはファッション重視のiPhoneケースや保護シート、あるいはクリーニングキットなども展示対象に含まれている。もちろん一通り目は通すが、弊誌で取りあげるのは、基本的に電気かデータが通るものと考えてもらって構わない。とはいえ、あくまで基本であって時に例外もある。

ただのiPhone 5ケースならスルーしたところだが、さすがにスルーできなかった

 というわけで例外の1つがPure Gearの「Retro Game Cases」。出オチ感満載だが、写真を見てもらえれば、説明は不要だろう。価格はそれぞれ29.99ドル。テクニックは必要だが、テクノロジーは不要だ。

 続いて紹介するのもやはり電気が通らないケースではあるが、こちらは機能的なもの。iPhoneやiPad用のケースで、カメラ部分に鏡が付いている。これによりiPhoneやiPadを手に持つことなく置いたままで講義やプレゼンテーションの様子を写真におさめたり、ビデオ記録しやすくするというアイディアだ。iPhone 5向けは構造がシンプルになっていて、鏡の角度を90度変えることで映し出す方向を水平方向、垂直方向の双方で記録が可能。RHP MultiMediaの「MirrorCase」。iPhone 4/4S用は49.95ドルで発売中。iPad用は79.95ドルでプリオーダーを受け付けている。iPhone 5用は現時点で開発表明のみがなされている。

机に置いたままでも講義やプレゼンテーション記録が可能な「MirrorCase」。App Storeで、専用の撮影用アプリケーションも配布されている

 日本では公道を走れないこともあって、見る機会の少ないセグウェイだが、北米では空港やショッピングモールのセキュリティなどで活用されているケースを散見する。そのセグウェイと同様にジャイロによる姿勢制御を活用した自走型のiPadスタンドがDouble Roboticsの「Double」。動作については、ムービーを見てもらった方が早い。

【動画】自走型iPadスタンド「Double」
自走するiPadスタンド「Double」。1,999〜2,499ドルと高めのお値段ではあるが、なにやら面白そうと思わせるには十分。公式サイトではプロモーション映像も公開されている

 スタンド本体の走行やカメラ機能など制御はインターネットを使ったIPを経由しての制御となるため、搭載したiPadがWi-Fiの受信圏内である限り、コントロールする側は世界中のどこにいても構わない。Doubleに取り付けたiPadのフロントカメラの画像をネットワーク経由で見たりチャットしたりできる。スタンド部分は電動で上下して、iPadの地上高を変えられる。現在は予約を受けつけており、価格は1,999ドル。展示ブースでの説明によれば、すでに900人待ちの状態だという。2013年第1四半期には発売するとしており、発売後の価格は2,499ドルになるとのこと。

 AR.Droneでお馴染みの仏Parrotによるガーデニングサポートデバイス「Flower Power」。Apple関連で以前そういう名を聞いた記憶があるが、まったく違う製品。Y字型のデバイスは各種センサー機能を内蔵しており、鉢植えや花壇に差しておくことで日照時間、気温、土中の水分、肥料の状況などをセンサーでモニターする。デバイスは単3形乾電池駆動で、約6カ月の連続使用が可能。

 Bluetooth接続でiOSデバイスと連携し、水やりが必要な場合に警告を出したり、日照状況や気温によっては鉢植えの屋内、屋外移動などをガイダンスする。App Storeで配布されるアプリケーションは、栽培対象となる最大6,000種の花、草木、野菜などがデータベース化されており、種類に応じた最適な栽培方法が提示されるという。

仏Parrotの「Flower Power」。いかにも同社らしい各種センサーを駆使したデジタルガーデニングのためのセンサー機器
こうした展示状態なので、ぱっと見ではかなり謎なデバイス。通常はポストカードのみを配布していた。搭載される4つのセンサーはかなりマニアックな選択が含まれる。価格もそれなりに高い220ドル

 今回、ぱっと見で最大の謎デバイスだったのが、デジタルヘルスケアエリアで展示されていた「Lapka」。組み合わせれば組木細工のように長方形の立方体になるデバイスには全部で4つのセンサーが搭載されている。周囲の放射線量、土中の硝酸塩濃度、周囲の電磁波、気温と湿度を検出する4つのセンサーをそれぞれに搭載する。それぞれ「Radiation」、「Organic」、「EMF」、「Humidity」というデバイスで一式。現在は公式サイトでプリオーダーを受け付けており、価格は220ドル。先行販売の初期ロットは完売したらしい。iOSデバイスをモニタ用、共有用の対象機器としており、アプリケーションはApp Storeからすでにダウンロードできる。

 HYPER JUICEのSanhoが出展したデジタル一眼レフカメラ(DSLR)のワイヤレスコントローラ「HYPE DRIVE CAMERAMATOR」。DSLRのUSB端子に取り付けることで、ファインダーを通じたライブビューの映像をiOSデバイスや、AndroidデバイスなどにWi-Fiを通じて表示、撮影画像の取り込みができる。Mac/PCでは、Adobe Photoshop、Bridge、Lightroomなどと連携する。Wi-FiはIEEE 802.11b/g/n対応で、アクセスポイント、アドホック、インフラストラクチャの3モードで接続する。デバイス側からの操作で、シャッター操作や各種設定の変更が行なえたり、セルフタイマーや、タイムラプス撮影にも対応。バッテリを内蔵しており、フル充電で最大8時間動作するとのこと。カメラのホットシューにも取り付けられる。対応するDSLRは、ニコンあるいはキヤノン製品。価格は499ドルとのことだが、発売時期は未定。

Sanhoによる「HYPER DRIVE CAMERAMATOR」。ニコン製あるいはキヤノン製のデジタル一眼レフカメラのUSB端子と接続して、iOSデバイスやAndroidデバイスからカメラの各種制御や撮影、写真の転送などが行なえる
後述するLPレコードもそうだが、昔懐かしい写真や音楽のデジタル化は、やりたいやりたいと考えていても、なかなか腰が重いことの1つ。手軽な手段の提案はありがたい

 中国企業「Dnine」はフィルムスキャナを展示していた。型番のみが紹介されているので、主にOEM向けと想像される。スマートフォンのカメラ機能を使って、フィルムなどの透過原稿とプリントなど反射原稿をデジタル化できる。フィルムを固定するスリーブガイドも付属する。

 スマートフォン各機種の差異は付属のアダプタで吸収して、個別のカメラ位置を同一箇所へと設定する仕組みだ。対応機種はiPhone 4/4S、iPhone 5、Galaxy S2/S3、Galaxy Note/Note IIとのこと。デジタル化に必要なアプリケーションは、App Store、Google Playからダウンロードできる。

 Scoscheの「FoundIT」はモノをなくす、モノを置き忘れる人向けのデジタルソリューション。Bluetoothを使って、専用アプリケーションをインストールしたiOS機器と連携。100フィートの範囲内でタグに付けた鍵などの場所を特定する。現在地と発信点の関係から発信点のGPS座標をスナップショットする機能や、タグとの距離が一定以上に離れると警告する機能などを備える。タグは2個セットで販売。

 「Stick N Find」も前述の「FoundIT」とほぼ同じ機能を持つ。内蔵のボタン電池は1日30分程度の利用を想定して、約1年間稼働する。こちらもApp Storeから専用アプリケーションをダウンロードして利用する。タグは2個入りで49.99ドル、4個入りで89.99ドル。加えてGPSベースのさらにパワフルな機器が「GPS BLUtracker」。米国で最大2,500フィート、ヨーロッパ圏では最大120mの範囲で位置情報、および対象が移動しているかどうかを検知する。内蔵バッテリは約2カ月持続する。

 またシール自体が通電しているわけではないが、各種デバイスに貼るQRコードのシールもある。「FinderCodes」という仕組みで、契約者に発行されるのは個別のQRコード。これを携帯電話や鍵束、バックパックなど、うっかり落としたり忘れたりしやすいものに貼り付けておく。善意の拾得者がこれらを拾った場合、QRコードを読み取って専用サイトにアクセスすることで所有者へのコンタクトが行なえる仕組みだ。返却に際しては報奨金がともなう場合もある。専用アプリケーションは、App Store、Google Playで配布されている。

Scoscheの「FoundIT」。Bluetooth接続でiOSデバイスと連携。最大100フィートの範囲でタグを付けた場所の特定をする。またタグとデバイスが一定以上離れそうになると警告
個別のQRコードを発行することで、なくしたり忘れたりしやすい携帯電話などの、拾得者から本来の所有者へのスムーズな返却過程をシステム化する
「StickNFind」と「GPS BLUtracker」。いずれもBluetooth 4.0のBlurtooth LEを使って電力消費を抑制している。iOSデバイス以外にAndroidデバイスにも対応

 「iXY」は30ピンコネクタに対応する高品質ステレオマイクロフォン。インターフェイスは30ピンコネクタだが、Apple純正のLightning to 30ピンアダプタを使うことで、Lightningコネクタの機器でも利用ができる。24bit/96KHzでライブ録音が可能。App Storeで専用アプリケーションを配布しており無償で利用できるほか、より高機能な有償版を購入することもできる。録音データはiOSデバイス内での各種編集をはじめ、SoundCloudやDropbox、iCloudなどで共有できる。価格は299ドル。日本国内ではサウンドハウスを通じて販売されるとのこと。いずれはLightningコネクタに対応する製品の開発も行なうとしている。

最高24bit/96KHzの録音が可能なRODE Microphonesの高品質ステレオマイクロホン「iXY」
ライブ配信機器「LiveShell」でお馴染みの日本企業CEREVOの新作「OTTO」。Wi-Fi接続によるiOSデバイスからのコントロールに対応する電源タップで、全部で8つのコンセントを内蔵する。うち2つは調光機能にも対応する。Mac向けのACアダプタを直接つなぐ際にも配慮して、コンセント配置が工夫されている
iPad用のACアダプタを電源として利用する旅行用Wi-Fiルーター「DW06」。USBの電源は再出力されるので、利用しながらiOSデバイスの充電も可能
ACアダプタや各種ケーブルなど、配線で混乱しがちなデスクトップ周りをスッキリと見せる「Cablebox」をヒットさせたBluelounge。新作は、さらに大きくなったゴミ箱形状の「Cablebin」
iPhoneなどに付属するApple純正のUSB電源アダプタにかぶせることで、iOSデバイスの設置台に変える「πMount」。ウォールコンセントを使う場合には、どうしても床にデバイスが放置され気味だが、こうした工夫でスッキリと収納できる
イヤフォン向けのイヤーピースメーカーComplyの展示。低反発ポリウレタンを使った各社イヤフォン向けのイヤーピースを販売している。今回ポスターのみで開発表明が行なわれたのが、iPhone 5以降のiOSデバイスに付属するEarPods向けの製品

 ION AUDIOが発表した各種の音楽関連製品。iPadをDJコントローラにする「Scratch 2 Go」、ミラーボールのようなライティング機能付きの大型スピーカー「Party Rocker」。そしてiOSデバイスをエレキギター、アコースティックギターに変身させる「All-Star Guitar」など。All-Star Guitarは30ピンコネクタ対応の製品で、対応アプリケーションはApp Storeから無償でダウンロードできる。知人には世界で3本の指に入るとされるiPhoneギタリストがいるので、是非とも試してもらいたい一品だ。

操作部分がiPadの画面全体をほぼ浸食しているが、リアルなスクラッチプレイができる「Scratch 2 Go」
日本の標準家庭には不似合いかもしれないが、そのバカっぽさ(褒めてます)には感心するしかないミラーボールのようなライティング機能付き大型スピーカー「Party Rocker」
iOSデバイスをエレキギター、アコースティックギターに変身させる「All-Star Guitar」

 iLounge Pavilionに日本企業としてはもっとも積極的かつ連続して出展を続けているTrinity。自社ブランドのSimplismを海外向けに訴求している。今回メインで展示しているのは2012年に販売を始めた3Dテクスチャを採用するiPhoneケースの「次元シリーズ」。ブース内は元になった素材とケースを並べてその質感をアピールしていた。籐、木材、革など、プラ製であることを示すため、溶融品や素材のペレットなども展示。

次元シリーズのほかにも、世界でもっとも薄いと言う0.4mm厚のポリカーボネート製ケースを展示。他社の類似製品を紹介された場合にはデジタルノギスを貸し出して、実際に測ってきてもらって構わないというスタイルで日本製品ならでは高品質を紹介していた

(矢作 晃)