|
日本TI、次期社長選任に関する記者発表会を開催
12月18日発表
まず、生駒俊明現社長が挨拶に立ち、2002年の2月1日付けで社長を交代し、後任に現日本TI COOのK.バラ氏が就任すると発表した。生駒社長は代表取締役会長に就任する。 生駒社長は、今回の社長交代について解説し、「社長になって、約5年になるが、この5年間マーケットのアップダウンなどさまざまな出来事があった。社長就任後は、当時の製造拠点という位置づけから、よりイノベーティブな会社にしていくという方針でやってきた。目標のすべてが実現できたとは言わないが、コスト競争力の強い会社になることができた」と5年間の在任時の成果について説明した。 その成果をふまえた上で、「日本TIでは、ASICだけでなく、DSPやアナログ技術のソリューションを提供する企業として“デジタル情報家電の中枢拠点になる”ということと、“ワイヤレス技術”にフォーカスするという新たな方針を掲げている。TIはIEEE 1394や無線LANでもトップとなっている。また、特に3G(第3世代携帯電話)などで、DSPとARMを組み合わせた、TIの携帯端末向けプラットホーム“OMAP”を使った端末が日本のメーカーでデザインインしている」と新方針とその現状を説明し、「こうした方針を実行に移すのがK.バラ新社長の役割となる。バラ氏は本社の現上席副社長で、ベテラン中のベテランであり、世界中のマネージャーを知っている。新しい方針を実行に移していけると考えている」と新社長にエールを送った。 続いてバラ氏が挨拶し、「'76~77年頃に初めて日本に来た。当時は、コンシューマ用のIC技術を担当していたが、日本に来て最初の仕事は、7日間でMOS計算機のプロトタイプ用のICをデザインすることだった。当時の日本TIのスタッフの仕事に対する熱意、取り組みには驚いた。その時のやりとりから“根回し”とか“本音トーク”とか日本の文化も学んだ。いまではダラスのマネージメントもこの言葉の意味と背景を理解している」と日本との関わりが長いことを説明した。 また、「現在は、パワフルでポータブルなインターネット、ブロードバンド時代にある。DSPやアナログ技術がそのインターネット時代を牽引していくと思う。TIはそうした方向にフォーカスしており、特に、日本の市場向けのビジネスはTIトータルでも大きな意味を持つ。スタンドアロンでもネットワークでも、デジタル情報家電はますます重要になってゆくが、デジタル情報家電を扱っているメーカーは日本に集中している。われわれはそれらの顧客にDSPやアナログ技術を提供していく」と、デジタル情報家電の分野にフォーカスし、特に日本のメーカーとの関係を重視していると説明した。
□日本TIのホームページ
(2001年12月18日)
[Reported by usuda@impress.co.jp] |
I |
|