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「LCD/PDP International 2001」開幕 |
会場:パシフィコ横浜
入場料:2,000円
10月31日、「LCD/PDP International 2001」がパシフィコ横浜で開幕した。
LCD/PDP Internationalは液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELディスプレイなどのフラットディスプレイそのものから、製造装置、部材などの関連製品を集めた展示会。フラットディスプレイの開発者や事業に携わる人々によるセミナーも開催される。コンシューマー向けのイベントではないが、液晶ディスプレイなどの最新動向をつかむことができる。
ここでは、PCにもっとも関わりのある液晶ディスプレイを中心にレポートする。液晶ディスプレイについては、不況の影響や市場の熟成もあって、驚嘆すべき新製品や新技術は発表されないものの、地道な進化を遂げている。
■大型化は一段落?
会場で見かけたPC用液晶ディスプレイは、最大でも18インチ程度。市場は画面の大きさよりも解像度や画質を競う段階に入ったようだ。そんな中でも、昨年参考出品されていたワークステーションやDTP用の20インチ以上の大型液晶ディスプレイが、いくつか製品として展示されていた。
■15インチクラスの高解像度化が進む
IDTechのQXGA15インチTFT液晶 |
ノートPC、デスクトップPCともにメインストリームである15インチ液晶ディスプレイの出展数がやはり多い。15インチでもSXGA(1,400×1,050ドット)やUXGA(1,600×1,200ドット)の製品はもはや珍しくない。そんな中、IDTechがQXGA(2,048×1,536ドット)の製品を出品していた。
■動画への対応も
液晶ディスプレイのネックである、動画再生を改善したパネルを、三菱電機と日立が参考出品。いずれもバックライトを順次間欠点灯させる技術を採用。また、動画でもっとも使われる中間階調領域の応答速度を上げて、CRTに近い動画再生を実現している。日立の技術は来年の第2四半期にも製品化される予定。
三菱ではFFD(Feedforward Driving)という技術で動画再生に対応。具体的な製品化の予定はまだない |
■モバイルデバイス用液晶パネルが多数出品
主に携帯電話を対象とした小型液晶ディスプレイも多数展示されていた。PDAやヘッドマウントディスプレイ向けの製品にも興味深いものが多い。
シャープの3.5インチ反射型TFT液晶ディスプレイ。240×320ドット対応。デモ機の画面はWindows CEと思いきや、なぜかWindows 9x系 | やはりシャープの7インチワイドTFT液晶ディスプレイ。この大きさで1,280×780ドット対応。デモ機はミニノートPCという設定 |
eMaginの超小型LCDを応用したヘッドマウントディスプレイと、ディスプレイ付き携帯電話のデモ。あくまでLCDのデモで、ヘッドマウントディスプレイや携帯電話を製品化する予定はない。LCDの大きさは12×9mm(幅×高さ) |
■注目を集め続ける有機ELディスプレイ
有機ELディスプレイの注目度は相変わらず高いが、会場で見ることができた最大のものは5.5インチ。現時点では携帯電話などのモバイル機器での利用にとどまる。
三洋は2.2インチから5.5インチまでの各種有機ELディスプレイを展示。5.5インチのものは320×240ドット対応 | パイオニアの3インチ有機ELディスプレイ。PDA用となっていた |
□LCD/PDP International 2001のホームページ
http://expo.nikkeibp.co.jp/lcd/
□関連記事
【2000年10月25日】LCD/PDP International 2000が開催
~ 液晶の高解像度化が進む ~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001025/lcd.htm
【10月31日】フラットディスプレイの総合イベント「LCD/PDP展」が開幕
―サムスンがテレビ向け40ワイド型TFT液晶を出品
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20011031/fpd.htm
(2001年10月31日)
[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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