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マイクロソフト、口語体で質問ができる検索システムを発表
8月1日より提供開始
連絡先:カスタマーインフォメーションセンター
このシステムは、マイクロソフトが東京大学と共同で研究を行なっている自然言語処理プロジェクト「Strelitzia(ストレリチア)」の研究テーマの一つ。ユーザーが普段使っている口語体の言葉を入力することで、目的の情報を検索できるシステム。 たとえば「段組」という言葉を知らないユーザーでも「ワードで文章を左右に分けて入力する方法は?」などと入力することで、目的の情報を入手することができる。 入力された文章は「自然言語検索エンジン」を経由してデータベースを検索する。実際にはサポートデータベースやナレッジデータベースなど、複数のデータベースが存在しても、ユーザーはそれらを意識することなく、一括して検索できる。 マイクロソフトでは、「専門用語を知らないユーザーでも情報を検索することが容易になり、デジタルデバイドの解消につながっていく」としている。
マイクロソフトでは2年前から東京大学の中川裕志教授、黒橋禎夫助教授らとともに研究を始めており、今回その研究結果の第一弾として発表を行なったもの。引き続き、技術用語などを解説する専門用語辞書や、対話型のヘルプシステム、音声による情報サービスなどの研究を続けていくという。 類似したインターフェイスとして、同社のOffice 2000に搭載されていた「オフィスアシスタント」などがあるが、今回のシステムはまったく別のものだという。 また、自然言語検索システムを提供している企業はほかにも存在するが、マイクロソフトとしては日本での提供が初めてという。
会場で行なわれたデモでは一つの文しか検索しなかったため、質疑応答では、他の文章での検索をリクエストされた。マイクロソフトの担当者が「画面が青くなってしまった」と入力すると、思わず会場から笑い声が漏れたが、「画面」、「青」という言葉から、「ブルースクリーン」という単語が検出され、無事、該当する回答が表示された。 また、「専門用語を知らないユーザーが検索できるということだが、そもそも『段組』という言葉を知らなければ、回答が表示されても、どれを選んだらいいのか分からないのではないか?」という質問を受け、「それが今後の課題であり、11月頃から提供予定の専門用語辞典でフォローできるようにしていきたい」と答えたが、具体的な方法については現在検討中で、明らかにはされなかった。 さらに「このシステムを外販する計画はあるか?」という質問には、「現在のシステムはまだ完成しているとは言えず、今回の発表はあくまで顧客満足のためのサービス提供。これからさらに発展していくシステムと考えている。来年度くらいには外販が可能かどうか判断がつくレベルになるはず」と答えた。
□マイクロソフトのホームページ (2001年7月25日)
[Reported by kiyomiya@impress.co.jp] |
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