Delphi 6 Enterprise	Delphi 6 Personal

7月25日 発売

標準価格
　Enterprise：360,000円
　Professional：68,000円
　Personal：4,800円

連絡先：インフォメーションサービスセンター
　　　　Tel.03-5350-9380

　ボーランド株式会社は、ビジュアル開発ツール「Delphi 6」を7月25日より発売する。全ての機能を備えた「Enterprise」、Webサービス開発機能ツールを省力した「Professional」、入門用の「Personal」の3製品が用意され、価格は「Enterprise」が360,000円、「Professional」は68,000円でVisual Basicからの乗り換え版は48,000円、「Personal」は4,800円。対応OSはWindows 98/Me/NT 4.0/2000。

　Delphi 6は、Object Pascalベースのビジュアル開発ツール。Delphi 6ではWindows Me/2000スタイルの新インターフェイス設計機能や、コンパイラやランタイムライブラリを強化したほか、Enterprise版で、新たにXMLやSOAPなどを利用したWebサービス開発ツールを搭載した。

Delphi 6 Enterprise	Delphi 6 Professinal	Delphi 6 Personal

　Enterprise版には、Webサービス開発機能「BizSnap」を搭載。WSDL/SOAP/XML/XSLなどをサポートし、XMLやSOAPを用いたWebサービス開発に対応した。また、ApacheやIIS対応のCGIや専用DLLを作成可能な「WebSnap」や、各種データベースとの連携が可能な「DataSnap」などを搭載した。

　また、Enterprise版とProfessional版では、Linux用RADツール「Kylix」で採用したコンポーネント「CLX(Component Library for Cross Platform)」を搭載、CLXを使ったプログラムであれば、ソースレベルの互換性を保ちつつ、Windows/Linuxの両方に対応したアプリケーションを作成可能となる。

　Enterprise版は、250以上のコンポーネントとBizSnapなど全ての機能を搭載した企業向けと位置づけられており、Professional版はWebサービス開発機能を省き、200以上のコンポーネントを搭載するプログラマ向け、Personal版は80以上のコンポーネントを搭載したエントリーユーザー向けの製品となっている。なお、Personalは7月25日の発売以降の第3四半期(7～9月)中に同社ホームページで無償配布する。パッケージ版には「クイックスタート」と「Object Pascal言語ガイド」の2冊のマニュアルが付属する。

安藤由男社長

　同社の安藤由男社長は、Delphi 6について次の3つの大きなトピックがあると概要を解説した。

1.SOAPなどを用いたウェブサービスへの対応

2.Linux用RADツール「CLX(Component Library for Cross Platform)」の採用による、Linuxとのクロスプラットホーム環境の実現

3.Personal版の無償配布

　また、Personal版の無償公開については、同社がトップシェアを誇るJAVA開発ツール「JBuilder」の成功は無償配布版の影響が非常に大きかったとし、今回もPersonal版を無償公開することで、多くのユーザーを獲得していきたいと説明した。なお、Personal版の商用利用は禁止されているが、商用利用の解釈については「それについて収益をえるような物でなければいい」とのことで、フリーウェアの制作/公開などでは特に制限はないという。

　また、営業本部マーケティング部の大野元久Delphiプロダクトマネージャーは「マイクロソフトも.NETで大きなパラダイムチェンジを迎えるが、互換性問題や異なる操作体系など、大きな変化が生じる。Delphiではよりシームレスな移行が実現できるため、MSのしきり直しはチャンスだと思う」と述べた。

□ボーランドのホームページ
http://www.borland.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.borland.co.jp/news/delphi6j.html
□関連記事
【4月17日】ボーランド、Linux用ビジュアル開発ツール「Kylix日本語版」を5月18日より発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010417/borland.htm
【2000年6月9日】Java開発環境「JBuilder 3.5 Foundation」の無償ダウンロードサービスが開始(窓の杜)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2000/06/09/jbuilder.html

(2001月7月9日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]